自転車のディスクブレーキのローターの種類と選び方

更新日: 2023/06/29

公開日: 2022/07/12

自転車のディスクブレーキの効きにも大きな影響を与えるディスクブレーキのローター。ディスクローターの種類の違いと、選び方、アップグレードをすると何が変わるのか、大手メーカーのローターのラインアップと互換性、重量をまとめました。

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ディスクブレーキのローターの種類と違い

ローターサイズの違い

まず大きな違いがローターのサイズです。

ロードバイク向けのディスクローターは160mmと140mmがメジャーですが、MTB向けでは180mmや203mm、220mmなどの大型ローターも採用されます。

どのサイズのローターを使うかは、ディスクキャリパーが対応するローターサイズによりますが、ロードバイク向けのディスクブレーキキャリパーは160mmと140mmローターにしか対応していないことがほとんどです。

ローターサイズごとの違いは、制動力と重量で、ローターサイズが大きいほど制動力が上がり効きがよくなりますが、効きが良くなる分、いわゆる「当て効き」がやや難しくなり重量が重くなるというデメリットがあります。一方で、140㎜ローターのように小さなサイズのローターは、小さい分軽量で効きが軽いため、当て効きがしやすいという特徴があります。

取り付け方法の違い

ディスクローターはホイールのハブに取り付けますが、取り付け方法には「6ボルト(6つ穴)」とシマノが提唱する「センターロック」があります。かつてはほとんどが6ボルトでしたが、現在はセンターロックがメジャーになっています。

二つの方式の違いは取り付け方法で、6ボルトは6つのボルトを六角レンチで締めて取り付けますが、センターロックはスプロケットのロックリング回しで取り付けます。

それぞれ互換性がないため、6ボルトハブには6ボルトローターが、センターロックハブにはセンターロックローターが必要です。つまり、どちらの取り付け方式になるかはホイールを買った時点で決定します。

現在はセンターロックが主流なので、今からディスクホイールを買うのであれば、センターロック式のハブを採用したホイールを選ぶのがベストです。

ローター幅

シマノのディスクブレーキのローターにはキャリパーのパッドに当たる面積の違いで「ワイド」と「ナロー」があります。シマノのロードバイク・MTB向けディスクキャリパーブレーキは、現行モデルは基本的にナロー・ローター向けです。

ローターのナローとワイドの違いは、ディスクキャリパーのパッドとローターが接触する部分の広さです。基本的にナロータイプのキャリパーにはナローローターを、ワイドにはワイドを使うことになりますが、一部ナローにもワイドにも対応するローターもあります。

シマノのディスクブレーキキャリパーには、対応するローターの幅が必ず記載されているので、対応する幅のローターを選びましょう。

なお、カンパニョーロとSRAMのローターにはローター幅の違いはないようです。

対応パッドの違い

ディスクブレーキキャリパーに装着されているブレーキパッドは、大きく分けて「金属(メタル)」と「樹脂(レジン)」があります。どちらのパッドを使っているかでローターの選び方も変わってきます。

ここ最近のディスクブレーキキャリパーは、金属・樹脂どちらのパッドにも対応しています。ローター側は全て樹脂には対応していますが、金属に対応していないローターもあります。

メタルパッドは自転車だけでなく自動車やオートバイでも使われているだけあって、高い制動力があります。レジンはメタルよりも制動力は低くなりますが、ブレーキ鳴きがしにくくなるというメリットがあります。

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ディスクローターを選ぶ際のポイント

キャリパーとホイールが対応するローターを選ぼう

先ほど見てきた通り、どのローターを選ぶかは、まずホイールとキャリパーがどのローターに対応しているかによります。ローターサイズと幅はキャリパーの互換性に、ロック方式はホイールハブの互換性に依存します。

なお、ロック方式の違いは単純に取り付け方の違いであって、他の違いに影響を及ぼしません。

種類 依存するパーツ 選択肢
ローターサイズ キャリパーブレーキ 140mm、160mm、180mmなど
ローター幅 キャリパーブレーキ ナロー、ワイド
取り付け方式 ホイール(ハブ) 6ボルト、センターロック
対応パッド キャリパーブレーキ 金属、樹脂

すでにディスクブレーキのロードバイクなどを持っているなら、自分のバイクのハブとブレーキをチェックして、適合するローターを選びましょう。

これからディスクブレーキの自転車を組むのであれば、使いたいキャリパーブレーキ・ホイールを選んで、それに合うローターを選ぶのが良いでしょう。

ロード向けディスクローターとMTB向けの互換性

ディスクブレーキのローターは、先程の4つのポイント(サイズ、幅、取り付け方式、対応パッド)が一緒であればロード向けとMTB向けで互換性があります。

ただし、180mmや200mmなどのMTB向けの大型ローターは、ロードバイク向けのブレーキキャリパーでは使えないことがほとんどなので、注意しましょう。

ディスクローターをアップグレードすると何が変わる?

ディスクローターを上位グレードにアップグレードすると、主に変わるのは以下の2点です。

  1. 重量
  2. 放熱性能

ディスクローターのアップグレードで車体を軽量化

ディスクローターをアップグレードで一番大きいのは重量でしょう。軽量化が重要となるディスク・ロードバイクでは、ディスクローターのアップグレードで軽量化をするのは定番のカスタマイズです。

例えば、シマノのエントリー向けディスクローターであるSM-RT10は、160mmサイズで170gほどありますが、DURA-ACEグレードのRT-CL900は160mmサイズで114gしかありません。1枚で56gの軽量化、ディスクローターは前後で必要なため、前後でアップグレードをすると100g以上の軽量化になります。

ただし、上位グレード同士のアップグレードとなると、前後での重量差は数十g程度になるので、「ローターがすり減ってしまったタイミングで上位グレードに交換する」というのがベストです。

型番 グレード 160mm(S) 前後 差分
RT-CL900 DURA-ACE 114g 228g -
RT-CL800 ULTEGRA 114g 228g -
SM-RT800 ULTEGRA 128g 256g 28g
SM-RT70 ZEE 133g 266g 38g

放熱に優れた上位グレードにアップグレードすると効きが良くなることも

次に大きいのが放熱性能。

ディスクブレーキではローターをパッドで挟んで運動エネルギーを熱エネルギーに変換することで減速をしますが、連続してブレーキングをするとローターには熱が溜まります。そして、ローターが高熱になるとブレーキの効きが低下してしまうという問題が起こります。

上位グレードのディスクローターではこうした問題を解決するために独自の放熱機構を持っています。シマノで言えば「アイステクノロジー」がそれにあたります。

ただし、「ローターが高熱になってブレーキの効きが低下する」というのは、かなりの高速域で連続してブレーキングをしないと起こらないため、時速30km程度で走っている分には、下位グレードのディスクローターでもブレーキングの効きには大きく影響しません。

放熱性能を除けば、上位グレードと下位グレードのディスクローターでのブレーキング性能の違いはないとされているため、高速走行時ではない時に「ブレーキの効きが悪い」と感じているなら、ディスクローターよりもブレーキキャリパーをアップグレードした方が良いでしょう。

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メーカーごとのディスクローターのラインアップ

シマノ・ディスクローターのサイズラインアップと重量

シマノは、ロード向けMTB向けのグレードからそれぞれディスクローターをリリースしています。

メインはセンターロックですが、6ボルトのラインアップもあります。ローター幅はナローがメインで、ワイド幅ローターはナロー・ワイドの両方に対応していますが、基本的にはナローはナロー、ワイドはワイドで使うのが前提です。

上位モデルは、ローターの重量が軽く、重くなりがちなディスクブレーキ車の軽量化にも役立つだけでなく、ローターが高温になることを防ぐ「アイステクノロジー」を搭載しています。

ローターが高温になると、パッドとの摩擦が落ちてしまうので、アイステクノロジーのローターに交換するだけでも、効きがよくなることがあります。

型番 グレード 取り付け 対応パッド アイス 140mm(SS) 160mm(S) 180mm(M) 203mm(L)
RT-CL900 DURA-ACE センターロック ナロー メタル/レジン 96g 114g - -
RT-CL800 ULTEGRA センターロック ナロー メタル/レジン 96g 114g - -
SM-RT900 DURA-ACE センターロック ナロー メタル/レジン 99g 117g - -
RT-MT900 XTR センターロック ナロー メタル/レジン 88g 108g 132g 150g
SM-RT99 XTR/SAINT センターロック ナロー メタル/レジン - 118g 132g 173g
SM-RT800 ULTEGRA センターロック ナロー メタル/レジン 108g 128g - -
SM-RT500 METREA センターロック ナロー メタル/レジン 103g - - -
SM-RT81 DEORE XT センターロック ナロー メタル/レジン 100g 122g 149g 173g
SM-RT70 ZEE センターロック ナロー メタル/レジン 121g 133g 159g 193g
SM-RT64 DEORE センターロック ナロー レジン -
SM-RT54 DEORE センターロック ワイド/ナロー レジン - - -
SM-RT30 Tourney TX センターロック ワイド/ナロー レジン - -
SM-RT10 Tourney TX センターロック ワイド/ナロー レジン - - -
SM-RT86 - 6ボルト ナロー メタル/レジン - 135g 154g 187g
SM-RT76 ZEE 6ボルト ナロー メタル/レジン - 100g 122g 149g 173g
SM-RT66 SLX 6ボルト ナロー メタル/レジン -
SM-RT56 DEORE 6ボルト ワイド/ナロー レジン - - -
SM-RT26 Tourney TX 6ボルト ワイド/ナロー レジン - - -

※○は重量非公開

シマノのディスクローターは、140mm(SS)、160mm(S)、180mm(M)、203mm(L)という形で、サイズによって型番の末尾にサイズがつくため、型番だけでローターサイズがわかります。

カンパニョーロ・ディスクローターのサイズラインアップと重量

カンパニョーロのディスクローターは2種類で、ともにセンターロック、140mm、160mmのラインアップになっています。

型番 グレード 取り付け 140mm 160mm 180mm 203mm
AFS スパイダーディスクブレーキローター EKAR センターロック 123g 157g - -
03 AFS ディスクローター - センターロック 99g - -

SRAM・ディスクローターのサイズラインアップと重量

SRAMのディスクローターはモデルごとに6ボルトとセンターロックの両方をラインアップしているのが基本で、どちらも選べるのがメリット。ローターサイズのラインアップも広く、ほとんどのホイール、ブレーキにも対応します。

型番 グレード 取り付け 140mm 160mm 180mm 200mm 220mm
PACELINE(センターロック) eTap AXS センターロック - - -
CENTERLINE XR(センターロック) RED/Force センターロック - - -
HS2 ROTOR(センターロック) - センターロック -
CENTERLINE X ROTOR(センターロック) - センターロック - -
CENTERLINE ROTOR(センターロック) - センターロック - -
PACELINE(6ボルト) eTap AXS 6ボルト - - -
CENTERLINE XR(6ボルト) RED/Force 6ボルト - - -
HS2 ROTOR(6ボルト) - 6ボルト -
G2 CLEANSWEEP ROTOR(6ボルト) - 6ボルト -
CENTERLINE X ROTOR(6ボルト) - 6ボルト - -
CENTERLINE ROTOR(6ボルト) - 6ボルト

※CENTERLINE ROTOR(6ボルト)は140mm, 160mm, 170mm, 180mm, 200mm, 203mm, 220mmのラインアップ

自転車のディスクブレーキのローターに関するよくある質問

Q.

ディスクローターはメーカー純正でないとダメ?

A.

ディスクローターは、同じブレーキメーカーのメーカー純正を使うのが基本ですが、メーカー違いでも使うことができることがあります。

ブレーキキャリパーとディスクローターを違うメーカーで使えるかどうかは、パッドの当たる箇所が同じかどうかで判断します。一番簡単なのは、ディスクローターが対応するキャリパーのパッドの形状が、使いたいブレーキキャリパーのパッドと同じ形状であれば使うことができると判断できます。

ただし、あくまで「使うことができる」と言うだけであって、メーカーが想定する最大のパフォーマンスが出ないことがある点は注意しましょう。

Q.

ディスクローターのサイズを変えたい場合はどうする?

A.

ディスクローターのサイズを変えるとキャリパーからローターまでの距離が変わるため、そのままセッティングではブレーキができません。

そのため、ディスクブレーキでは、ブレーキキャリパーのマウントアダプタを使う(もしくは外す)ことでローターサイズの変更に対応させます。

マウントアダプタは、「マウントタイプ」「ローターサイズ」「取り付け場所」ごとに専用品があるため、それぞれに合わせたものを選ぶ必要があります。

自転車用ディスクブレーキのマウントの種類と見分け方、アダプターの選び方

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