シマノのロードバイク、MTB、クロスバイク用コンポーネントで採用されているチェーンの互換性を解説。チェーンの選び方について解説します。
シマノの油圧ブレーキ用ホース・コネクティングボルトの規格と選び方
公開日: 2024/03/29
シマノの油圧ブレーキ専用ホース「BH90」と「BH59」の違いやコネクティングボルトの種類、自分のブレーキに合う油圧ブレーキ・ホースの選び方、選ぶ際の注意点を解説します。
この記事の目次
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シマノの油圧ブレーキ用ホースの種類
シマノの油圧ブレーキ用ホースは、
の2種類があります。油圧ブレーキホース自体は、ロードとMTBで共用です。
パッと見ただけではほとんど同じ製品に見える両者ですが、ホースの剛性に違いがあります。シマノはSM-BH90を「剛性:ハイパワー」、SM-BH59「剛性:スタンダード」としています。
なお、油圧ホースはブレーキ・レバーのセットが推奨する油圧ホースを使う必要があるため、「剛性を高めたいからBH90を使う」という選び方はできません。
BH90とBH59の違い
BH90とBH59の違いを比較してみましょう。
項目 | SM-BH90 | SM-BH59 |
---|---|---|
ホースの内径 | 2.1mm | 2.3mm |
コネクターインサートの長さ | 11.2mm | 13.2mm |
コネクターインサートの色 | シルバー | ゴールド |
オリーブ | ゴールド | ゴールド |
大きな違いは、「ホースの内径」とそれに伴う「対応コネクターインサートの違い」の2点です。
上記の表の通り、オイルが通る「ホース内径」がBH90の方が0.2mm小さくなっています。そのため、対応するコネクターインサートも細いものが必要です。
シマノ純正パーツでは、誤ったコネクターインサートを挿入しないように、BH90用はシルバー、BH59用はゴールドと、色分けをしています。それぞれ長さも異なるため注意しましょう。
ホース内径の違いで何が起こる?
ホースの外径は同じなのに「BH90の方がホースの内径が細い」ということは、「BH90の方が厚みがある」ということになります。厚みのあるホースと薄いホースの違いをイメージするとわかりやすいでしょう。
ホースの厚みがどんな違いにつながるかというと、ホースに圧力がかかった際の膨らみです。
自転車の油圧ブレーキシステムは、ブレーキレバーを引くことでブレーキシステム内の油圧がキャリパーに伝わり、キャリパーのピストンを押し出すという仕組みになっていますが、油圧が上がるときには、当然ホースにも圧力がかかります。
その際、厚みのあるBH90はホースに変形が起こりにくく、ダイレクトにパワーが伝わります。一方で、BH59は厚みが薄い分、少しホースが膨らんでしまうため、油圧が少し逃げてしまうとされています。
これが、BH90とBH59の剛性の違いです。
シマノの油圧ブレーキ・コネクティングボルトの種類
シマノの油圧ブレーキ用ホースはBH90とBH59の2種類ですが、レバー・キャリパーとホースを繋ぐ「コネクティングボルト」には以下のように様々な種類があります。
タイプ | コネクティングボルトの型番 |
---|---|
レバー用 | JK/J/S |
キャリパー用・ストレート | SSR/S/SS |
キャリパー用・バンジョー | B/BS/BM/BLS |
どのレバー、ブレーキの組み合わせがどのコネクティングボルトなのかは、コンポーネントシリーズによって異なります。
同じカテゴリの同じ変速数世代同士でも、互換するコネクティングボルトの組み合わせが違うことがあるので、「シマノの油圧ディスクブレーキホースの互換性情報3」で必ず確認してから購入しましょう。
シマノの油圧ブレーキ用ホースの選び方
ホース単品で買う場合
ホース単品で買う場合は、使っているブレーキレバー・キャリパーに対応するホースを選びます。シマノの純正ホースを使っている場合はホースの外側に型番が記載されているのでそこをチェックしましょう。
対応するホースがわからない場合は、ブレーキレバー・キャリパーの型番でシマノの公式サイトを調べるか、シマノのシマノの油圧ディスクブレーキホースの互換性情報3でブレーキ・レバーの型番から調べることもできます。
先ほどの比較表の通り、BH90とBH59では対応するコネクターインサートが異なるため、間違ったコネクターインサートを購入しないようにしましょう。
なお、オリーブについてはBH90もBH59も共通です。
油圧ホースセット・パッケージを買う場合
シマノの油圧ブレーキホースを購入する際に注意したいのが、各種パーツがセットになった「油圧ホースセット」を購入する時です。
というのも、シマノの「油圧ホースセット」は、
- ホース
- コネクターインサート
- オリーブ
- コネクティングボルト
- ホースカバー
- Oリング
- インサート取り付け工具
がセットになって販売されていますが、先ほど解説した通り、レバー・キャリパーに取り付ける「コネクティングボルト」には様々な種類があります。
シマノの「油圧ホースセット」は、「SM-BH00-AA-BB」や「SM-BH00-ABB」という型番になっていますが、AとBの部分がコネクティングボルトの種類です。
Aがレバー側、Bがキャリパー側のコネクティングボルトの種類を表すのが基本です。
例えば、ロード用油圧ホースの定番の「SM-BH90-JK-SSR」は、「BH90ホース、STI側がJKボルト、キャリパー側がSSRボルト」ということになります。
MTB用で言えば現行のM9100系などが採用する「SM-BH90-SBM」は、「BH90ホース、レバー側がストレートボルト、キャリパー側がBM(BR-M9120仕様バンジョー)」ということになります。
シマノのシマノの油圧ディスクブレーキホースの互換性情報3に対応する油圧ホースセットの商品名が記載されているので、自分のブレーキに対応するホースセットの型番で調べて購入すると良いでしょう。