シマノのロードバイク、MTB、クロスバイク用コンポーネントで採用されているチェーンの互換性を解説。チェーンの選び方について解説します。
シマノの9速スプロケットの互換性を徹底解説
公開日: 2024/03/11
シマノの9速スプロケットを使う上で重要な「取り付けるホイール(フリーハブ)」と「ドライブトレイン」の二つの互換性について解説します。
この記事の目次
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シマノの9速スプロケットの互換性は、
- 変速テクノロジー
- ホイール(フリーボディ)との互換性
- ディレイラーとの互換性
の3つの互換性をチェックしましょう。
シマノ・9速スプロケットの変速テクノロジーと互換性
シマノの9速スプロケットには、
の二つの変速テクノロジー用のモデルがあります。
似たような名前ですが、この二つには互換性がないため、まず自身の自転車がどちらのテクノロジーのコンポーネントで構成されているかを確認しましょう。
見分け方は簡単で、「CUES 9s」コンポーネントの場合は「LINKGLIDE」、それ以外は「HYPERGLIDE」です。
9速コンポーネント | HYPERGLIDE | LINKGLIDE |
---|---|---|
CUES 9s | - | ◎ |
「SORA」などロード向け9速 | ◎ | - |
「ALTUS」などCUES以外のMTB向け9速 | ◎ | - |
シマノ・9速スプロケットの種類やモデルごとの特徴、端数構成については下記の記事をどうぞ。
ホイール(フリーボディ)との互換性とスペーサーの有無
シマノの9速スプロケットには、HYPERGLIDEモデルとLINKGLIDEモデルがありますが、どちらも「HG Spline M」規格のスプロケットとなっているため、ホイール(フリーボディ)との互換性はどちらも同じです。
フリーボディ | 9速スプロケットとの互換性 | スペーサー |
---|---|---|
Micro Spline(シマノ・MTB12速) | - | - |
HG Spline L2(シマノ・ロード12速) | - | - |
HG Spline L(シマノ・ロード11/12速) | ○ | 1.85mmスペーサー |
HG Spline M(シマノ8〜11速) | ○ | 不要 |
シマノ10速専用 | x | x |
シマノの9速スプロケットは、「HG Spline M」に互換しますが、ロード向けの11/12速規格である「HG Spline L」は「HG Spline M」と同じ形状、溝の数で高さが1.85mm高くなった規格のため、1.85mmスペーサーを入れることでシマノの9速スプロケットと互換します。
一部にある「シマノ10速専用ホイール」は、「HG Spline M」よりも高さが1mm低いため、シマノの9速スプロケットは取り付けができません。
シマノのフリーボディの互換性については、下記の記事もどうぞ。
混乱しやすいシマノのスプロケットとホイールの互換性をわかりやすく解説
どのホイールがシマノのどのスプロケットに互換するのか、いろんな組み合わせがあって意外と混乱しがちです。今回は、ホイール・スプロケットの規格から、スプロケットとホイールの互換をわかりやすく、覚えやすく解説します。
ディレイラーとの互換性
シマノの9速スプロケットとディレイラーの互換性は、
- 変速テクノロジー
- 適合するギアレンジ・キャパシティ
の二つの観点から互換性を確認します。
変速テクノロジーは先ほど解説した通り「HYPERGLIDEかLINKGLIDE」を確認するだけですが、適合するギアレンジ・キャパシティは同じ型番のディレイラーでもギアレンジごとに枝番がわかれているため、注意が必要です。
シマノのリアディレイラーのSS・GSとは?違いや見分け方、選び方
シマノのリアディレイラーの型番に記載されている「SS」「GS」の表示。それぞれの違いや見分け方、どちらを選べば良いのか互換性も含めて解説します。
HYPERGLIDEシリーズ
シマノのHYPERGLIDEテクノロジー9速用リアディレイラーのラインアップは、現行ラインでは下記の3つです。
モデル | ケージ | ロー・ギア | トップ・ギア | トータルキャパシティ | 最大フロントギア歯数差 |
---|---|---|---|---|---|
RD-R3000-SS3 | SS(ショート・ケージ) | 25〜32T | 11〜14T | 37T | 16T |
RD-R3000-GS4 | GS(ミディアム・ケージ) | 28〜34T | 11〜14T | 43T | 20T |
RD-M3000-SGS5 | SGS(ロング・ケージ) | 32〜34T | 11〜12T | - | 22T |
ロード向けのSORAはショートケージの「RD-R3000-SS」が使われることが多いですが、11-34T以上のスプロケットを使う場合は「RD-R3000-GS」への交換が必要です。
MTB向けの「RD-M3000-SGS」は、ロー最大のレンジが32Tか34Tとなっているため、11-28Tといったロード向けの9速スプロケットに対応していない点に注意しましょう。
LINKGLIDEシリーズ
シマノのLINKGLIDEテクノロジー9速用リアディレイラーのラインアップは、現行ラインでは下記通りです。
モデル | ケージ | ロー・ギア | トップ・ギア | トータルキャパシティ | 最大フロントギア歯数差 |
---|---|---|---|---|---|
RD-U40006 | - | 41〜46T | 11T | 35T | 0T |
RD-U40207 | - | 36T | 11T | 41T | 16T |
RD-U30208 | - | 36T | 11T | 41T | 16T |
全てCUES 9sのリアディレイラーですが、各モデルごとに微妙に違いがある点に注意しましょう。
- 「RD-U4000」はフロントシングル専用
- フロントダブル用の「RD-U4020」と「RD-U3020」はリアが「11-36Tのみに対応」
- 「RD-U4020」と「RD-U3020」はスペック上は同じだが、「RD-U4020」はeバイクに最適