シマノのロード・MTB向け油圧ディスクブレーキのテクノロジー・規格と選ぶ際のポイント
ワイヤーを引くだけの機械式ブレーキと違い、油圧ディスクブレーキは様々な規格やメーカーごとのテクノロジーがあります。今回は、シマノの油圧ディスクブレーキのテクノロジー・規格をピックアップ。選ぶ際のポイントを紹介します。
更新日: 2023/10/02
公開日: 2023/03/17
本格的なMTBのカスタムといえばサスペンションフォークのアップグレード。しかし、MTB用サスペンションフォークには様々な規格があり、選び方を間違えると全く使えない可能性があります。
この記事の目次
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まず第一に確認したいのがステアリングチューブの規格がマッチするかです。
ステアリングチューブとは、フレームのヘッドチューブとサスペンションフォークを繋ぐ部分の規格です。ステアリングコラム、フォークコラムとも呼ばれます。
ステアリングチューブ規格の規格は「太さ」と「形状」の二つの点を考慮する必要があります。
二つのステアリングチューブの規格が、ヘッドチューブとサスペンションのステアリングチューブで完全にマッチしていないと、両者が噛み合わなくなるためフレームに取り付けができません。
つまり、違う規格のサスペンションフォークを買ってしまったらゲームオーバーになってしまいます。
そのため、自分の車体のスペック表でステアリングチューブの規格は絶対に確認しましょう。スペック表に記載がなかったらMTBメーカーに問い合わせて具体的な規格を確認しましょう。
メーカーから返答がもらえなかったら、現在取り付けられているサスペンションフォークのメーカーHPなどでサスペンションフォークのスペックを探すのもアリです。
現在のMTBフォークの主要なステアリングチューブの太さは、
の3種類がメジャーです。この太さが合わないと、ヘッドチューブに取り付けるフレームに付属するベアリングが取り付け出来ないことになり、走行不能になります。
また、ステアリングチューブはステムの取り付け規格でもあるので、変わる場合はステムの交換も必要になります。
ステアリングチューブの太さに加えて、チューブの形状も非常に重要です。
ステアリングチューブの形状は、
という2種類があります。現在ではテーパードが主流です。
テーパードの場合は、トップチューブ下が太い1.5インチで、トップチューブ上が1 1/8インチというパターンが多いですが、製品ごとに異なるので注意しましょう。
ステアリングチューブ規格が互換すれば、交換するサスペンションはフレームに取り付けが可能になるので、次に大事な「ホイールの規格」を確認しましょう。
ホイールの互換性で大事なのは、
の3点です。この3点が合っていないサスペンションフォークとホイールは、取り付けが出来ません(小さいタイヤサイズの場合を除く)
MTBのホイールの規格とも言えるのが「エンド規格」。
具体的には、
の3つが完全に合っている必要があります。一つでも違うとホイールが取り付け出来なくなります。
現在販売されているMTB用のサスペンションフォークは、15 x 110mmスルーアクスル方式の「ブースト規格」が多くなるため、ブースト規格ではないサスペンションフォークからの交換する際は、現在のホイールが使えなくなるため、ホイールも新調することになります。
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ここはすでに車体についているサイズと同じものを選べば良いので比較的簡単です。
27.5などの小さいフレームに29erのサスペンションフォークを取り付けるなどの「サイズ違いを選ぶ」という選択肢もなくはないですが、フォークの長さが違うため極端にアップライトなスタイルになってしまうので危険です。
逆に29erなどの大きいサイズ向けのフレームとサスペンションフォークの組み合わせであれば、ホイールを27.5(650B)に交換して、小回りを聞かせるアップグレードをするのはよくあるカスタマイズです。
最後にチェックすべきはブレーキの規格です。ブレーキが取り付け出来ないと、そのMTBは「進んだら止まることが出来ない」車体になってしまいます。
MTB用のブレーキ規格は、
の2種類が多く、現在のMTBではほとんどがディスクブレーキです。対応するブレーキタイプが同じであれば、基本的にはブレーキの取り付けが可能です。
ただし、自転車のディスクブレーキには取り付け方式の規格(マウント規格)もあって、MTBでは「ポストマウント」が主流ですが古い自転車の場合は「インターナショナルマウント」規格の場合が、新しいフレームではロード向けで採用が多い「フラットマウント」を採用しているケースがあります。
取り付け規格が変わるとブレーキを買い直す、もしくはマウントアダプタを購入する必要が出てくるので、注意しましょう。
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