シマノのロードバイク、MTB、クロスバイク用コンポーネントで採用されているチェーンの互換性を解説。チェーンの選び方について解説します。
ロード用ではダメ?MTB用携帯ポンプの選び方まとめ
公開日: 2024/02/27
MTB用の携帯ポンプについて、ロードバイク用との違いや選び方、主なメーカーの製品をまとめました。
この記事の目次
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MTB用携帯ポンプはどんな製品?
スポーツ自転車用の携帯ポンプには「ハイボリューム(大容量)版」と「ハイプレッシャー(高圧)版」があります。そのうち、MTBに使われるのはハイボリューム(大容量)版です。
なぜ、MTBにはハイボリューム版が必要かというと、MTBはロードバイクやクロスバイクよりも圧倒的にタイヤが太いため、内部に溜める空気量も多くなるからです。
携帯ポンプが送出できる空気量は「シリンジの空気量 x プッシュ回数」で決まります。ハイボリューム版は一回の送出空気量が多く、ハイプレッシャー版は少ないという違いがあります。
例えば、TOPEAKのロード用携帯ポンプ「Racerocket HP Mini」の1プッシュあたりの空気量は22.2ccですが、MTB用の「MOUNTAIN MORPH」は101ccと5倍近く違います。つまり、MOUNTAIN MORPHを使えば、Racerocket HP Miniの1/5のプッシュ回数で済むということになります。
MTB用携帯ポンプとロードバイク用携帯ポンプの違い
具体的にどのような違いがあるのかを見ていきましょう。
項目 | MTB用 | ロードバイク用 |
---|---|---|
1プッシュの空気量 | 多い | 少ない |
サイズ | 大きい | 小さい |
重量 | 重い | 軽い |
MTB用携帯ポンプは、一回の送出空気量が多い反面、重く、大きい(太い、もしくは長い)という特徴があります。これは空気を送り出すシリンジ部分が大きくないと、一回の送出空気量を増やせないためです。この点はMTB用携帯ポンプのデメリットと言えます。
一方で、MTBほどの空気量は必要ないロードバイク向け携帯ポンプは、空気量は少ないですが小型・軽量なモデルが多くなります。ロードバイクはなるべく荷物を減らして軽量で長距離を走るため、ジャージのポケットやツールボトルに入るサイズが人気です。
ロードバイク用の携帯ポンプも使えるが・・・
バルブタイプさえ同じであれば、ロードバイク用の携帯ポンプでMTBタイヤの空気を入れることも可能です。
ただし、先ほど解説した通り、MTBで2.2インチなどの太いタイヤを装着している場合は、走行可能な空気圧になるまでかなりのプッシュ数が必要になってしまいます。
例えば、MTB用携帯ポンプなら空気0から30psiにするのに100プッシュもあれば十分なケースが多いですが、ロードバイク用だと送出空気量が1/5程度になるため、5倍の500プッシュも必要になります。
ただでさえ、パンクでストレスがある状態で、500プッシュもするのはかなりの労力となるので、数千円のものでも良いので送出空気量が大きい携帯ポンプを持っていた方が精神衛生上も良いでしょう。
主なMTB用携帯ポンプ
製品 | 空気量 | 最高圧 | サイズ | 重量 |
---|---|---|---|---|
TOPEAK MEGA MORPH | 291cc | 160psi | 678 x 84 x 60mm | 1,100g |
TOPEAK MOUNTAIN TT | 90.9cc | 120psi | 220 x 50 x 40mm | 192g |
TOPEAK MOUNTAIN TT G | 91cc | 60psi | 253 x 49 x 40mm | 227g |
TOPEAK MOUNTAIN DIGITAL 2STAGE | 84cc | 非公開 | 260 x 47 x 35mm | 220g |
TOPEAK MOUNTAIN MORPH | 101cc | 160psi | 322 x 58 x 30mm | 250g |
LEZYNE MICRO FLOOR DRIVE DIGITAL HVG | 非公開 | 90psi | 310 x 64.1 x 29.8mm | 240g |
LEZYNE CNC TUBELESS DRIVE | 非公開 | 30psi | 180 x 63.4 x 32mm | 282.8g |
LEZYNE MICRO FLOOR DRIVE XL | 非公開 | 35psi | 310 x 79 x 41.5mm | 364g |
LEZYNE MICRO FLOOR DRIVE HV | 非公開 | 90psi | 310 x 63 x 29.8mm | 200.7g |
LEZYNE MICRO FLOOR DRIVE HV | 非公開 | 90psi | 310 x 63 x 29.8mm | 200.7g |
LEZYNE GAUGE DRIVE HV | 非公開 | 120psi | 243 x 32 x 32mm | 140g |
TOPEAK
様々な種類の携帯ポンプを手がけるTOPEAK。MTB用の携帯ポンプのラインアップも非常に豊富です。
製品 | 空気量 | 最高圧 | サイズ | 重量 |
---|---|---|---|---|
TOPEAK MEGA MORPH | 291cc | 160psi | 678 x 84 x 60mm | 1,100g |
TOPEAK MOUNTAIN TT | 90.9cc | 120psi | 220 x 50 x 40mm | 192g |
TOPEAK MOUNTAIN TT G | 91cc | 60psi | 253 x 49 x 40mm | 227g |
TOPEAK MOUNTAIN DIGITAL 2STAGE | 84cc | 非公開 | 260 x 47 x 35mm | 220g |
TOPEAK MOUNTAIN MORPH | 101cc | 160psi | 322 x 58 x 30mm | 250g |
中でも重量とサイズのバランスが良いのが「TOPEAK MOUNTAIN TT」。90ccの大ボリュームながらも200g未満で、価格も5,000円ほどと非常にリーズナブルです。
LEZYNE
こちらも自転車用アクセサリメーカーとして定番のLEZYNE。MTB用ポンプの種類も豊富で、フロアポンプ式のものや空気圧計付き、CO2インフレーターの口金としても使えるモデルなど、とにかくいろんな機能の携帯ポンプのラインアップがあるのが魅力です。
以下は主なMTB向け携帯ポンプを抜粋して掲載していますが、これ以外にも種類があります。
製品 | 空気量 | 最高圧 | サイズ | 重量 |
---|---|---|---|---|
LEZYNE MICRO FLOOR DRIVE DIGITAL HVG | 非公開 | 90psi | 310 x 64.1 x 29.8mm | 240g |
LEZYNE CNC TUBELESS DRIVE | 非公開 | 30psi | 180 x 63.4 x 32mm | 282.8g |
LEZYNE MICRO FLOOR DRIVE XL | 非公開 | 35psi | 310 x 79 x 41.5mm | 364g |
LEZYNE MICRO FLOOR DRIVE HV | 非公開 | 90psi | 310 x 63 x 29.8mm | 200.7g |
LEZYNE MICRO FLOOR DRIVE HV | 非公開 | 90psi | 310 x 63 x 29.8mm | 200.7g |
LEZYNE GAUGE DRIVE HV | 非公開 | 120psi | 243 x 32 x 32mm | 140g |
LEZYNEの携帯ポンプは価格がやや高めですが、機能・サイズ、用途などを考えると、どれも非常に魅力的なMTB用携帯ポンプです。