700Cと650Bの違いはどこ?それぞれのメリット、デメリット

更新日: 2023年3月9日

公開日: 2022年7月13日

グラベルロードバイクの流行とディスクブレーキの普及によって、ロードバイクのホイールサイズも定番の700Cだけでなく650Bという選択肢も選ばれるようになってきました。今回は、700Cと650Bの違い、それぞれのメリット・デメリットを見ていきます。

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700Cと650Bの違い

ここ数年のグラベルロードバイクの流行と共に注目されているのが650Bホイール。

ロードバイクで定番の700Cホイールと650Bホイールの違いは「ホイールリムの直径」で、700Cは622mm、650Bは584mmと、650Bの方がホイールリムの直径が38mm(3.8cm)小さくなる点です。

ホイールリムの周長だけで比較すると小さくなる650Bですが、グラベルロードでは44Cなどの太いタイヤを装着するため、タイヤの周長では大きな差がなくなります。

例えば、ロードバイクで定番の700 x 25C(25mm幅)タイヤと650 x 50Bのタイヤでは、タイヤ幅で25mm、タイヤの高さでは20mmほど違いがある(装着するリムによっても異なります)ので、650Bタイヤの方が上下で合わせて40mmほど高さがあることになります。

そうなると、リム直径の差である38mmをほとんど吸収してしまうため、ひとまわり小さい650Bタイヤでも細めの700Cくらいの周長になるわけです。

650B = 27.5インチ?

ロード界隈では650Bというサイズで表記されますが、実はMTBの27.5インチとほぼ同じです。ですので、650Bのホイールは27.5インチのMTBでも使うことができます。

MTBは太いタイヤを履くので、700C(29er)だと車高が高くなり取り回しが大きくなることから、MTBでは27.5サイズが街乗りやエントリーモデルで定番化しています。

なんで700Cフレームに650Bホイールが取り付けできる?

「700Cのバイクに650Bホイールは取り付けができない」というのがこれまでの常識でした。これは従来のブレーキがホイールリムを挟むタイプのブレーキだったためで、「リムが小さくなる = ブレーキアームが届かない = 別サイズは取り付けができない」という理由でした。

しかし、ローターを挟むディスクブレーキが普及したことで、フレームからリムへの距離はブレーキには無関係となり、700Cのバイクでも650Bのホイールが取り付けが可能になったわけです。

逆にいうと、リムブレーキ、Vブレーキのスポーツバイクでは、700Cホイールのモデルに650Bのホイールは装着できません。

ただし、ディスクブレーキバイクであっても、タイヤクリアランスはフレームごとに違うため、どれくらいの太さのタイヤを装着できるかはフレーム次第となります。

650Bのメリットとデメリット

650Bホイールのメリット

700Cホイールから650Bホイールにすることで、ホイールリムの直径が小さく直径が小さくなります。小さくなると、

  1. 小回りが効くようになる
  2. 太いタイヤを装着できる
  3. 車高を低く出来る

というメリットが出てきます。

まず大きな違いがホイールサイズが小さくなることで、ハンドリングの小回りが効くようになります。舗装路はカーブが緩やかですが、MTBコースなどは90度や180度に近い、旋回に近い鋭角なカーブがあるためこの差は大きくなります。

次に大きいのが43Cなどの太いタイヤを取り付けても、フレーム・フォークのクリアランスが確保出来る点です。

例えば、700-25Cと650-45Bが大体同じタイヤ周長と言われているため、最大700-28Cくらいのクリアランスがないフレームでも、650Bのホイールであれば43Cの太いタイヤを装着できます(タイヤ幅のクリアランスに問題がない場合)。

太いタイヤを取り付けることでタイヤ内部のエアボリュームが増え、タイヤのクッション性が上がり、細いタイヤほど高圧にしないでも良くなるため、タイヤの振動吸収性能が高くなり乗り心地がよくなります。

チューブレスであれば、より低圧運用ができるため、低圧で太めのタイヤを装着して走行していると、簡易的なサスペンションがついたような、滑らかな走行感になります。

また、「ホイールの直径が短い」というメリットを使えば、車高を低く出来ます。女性や身体の小さい方で、700Cバイクの高さが怖いという方は、650Bホイールを選ぶことで車高を最大で数センチ低くすることが出来ます。

650Bホイールのデメリット

一方で、650Bホイールには700Cと比べてデメリットもあります。

  1. 直進性能がやや落ちる
  2. ホイール・タイヤの選択肢が少ない

自転車ではホイールのサイズが小さいほど、たくさん回転させないと前に進めません。700Cのロードバイクと、20インチのミニベロでは、同じ距離を進むのに必要なホイールの回転数が違うのと同じです。

タイヤ周長の問題は「太いタイヤを装着して、700Cと同じタイヤ周長にする」ということで解決ができますが、太いタイヤにすると今度はタイヤの外周部が重くなるため、やはり直進性能は落ちてしまいます。

グラベルなどの未舗装路での走破性を保ちつつ速く走りたいのであれば、700Cで35〜40Cほどのタイヤサイズを選ぶのがベストです。

次に大きいデメリットがホイール・タイヤの選択肢が少なさ。

650Bはここ数年でトレンドになってきている「ロードプラス」というジャンルになりますが、このジャンルはまだまだ対応する製品数が少ないのが現状です。

650Bタイヤはグラベルタイヤを中心に選択肢が増えてきています。例えば、日本でグラベルタイヤとして定番のPanaracerのGravelKingは、チューブレスモデルで650Bのラインアップがあります。

ただ、サイズ展開は飛び飛びで、700Cほど細かいサイズ選択が出来ません。

また、ホイールについてはアルミ・カーボン、ローハイト、ディープリムと選択肢が広い700Cホイールと比較すると、650Bホイールの選択肢はかなり狭いと言わざるを得ません。

700Cのメリットとデメリット

700Cのメリットは、周長が大きいことによる回転性能の高さでしょう。700Cと650Bのホイールでは重量差はほとんどないので、同じ重量であれば周長が大きいほうが良く進みます。また、同じタイヤ周長でも、700Cの方がタイヤが細くなるので、タイヤ自体も軽くなります。

700Cのデメリットとしては、ホイールリムの周長が大きいため、フレーム側に、太いタイヤを装着するためのクリアランスを広く取る必要が出てくる点です。

グラベルロードバイクなどの太いタイヤを装着する前提のロードバイクは、クリアランスが広いジオメトリになっていますが、通常のレーサータイプのロードバイクは、空力効果を考慮して、タイヤとフレームの隙間はなるべく小さくなるように設計されています。

そのため、700 x 28Cくらいを想定して設計されたロードバイクでは、700 x 44Cなどの太いタイヤはクリアランス的に入りません。

逆にグラベルロードなどの広めのクリアランスがあるバイクに700 x 25Cなどの細いタイヤを装着すると、フレームとタイヤの隙間が空きすぎてエアロ効果が低くなりますし、何よりも見た目が貧相になってしまいます。

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700Cと650Bのタイヤの周長を比較してみよう

では、700Cと650Bのタイヤでどれくらい違いがあるのか、周長で比較してみると、700-25Cと650-44Bが概ね同じ周長ということがわかります。

サイズ 700C 650B
25 2111mm 1991mm
28 2130mm 2010mm
30 2142mm 2023mm
32 2173mm 2035mm
35 2168mm 2054mm
37 2186mm 2067mm
38 2192mm 2073mm
40 2205mm 2086mm
42 2217mm 2098mm
44 2230mm 2111mm

※ETRTOの規定周長サイズと異なる場合があります

参考:A Chart of Wheel Sizes with an explanation of BikeCalc’s math

700Cと650Bどちらが良い?

では、700Cと650Bどちらが良いのかというと、「どれくらい太いタイヤを履きたいのか」に依存します。

30Cくらいの「そこそこ太いタイヤ」で良いのであれば、最近のディスクブレーキ・ロードバイクは28〜35Cくらいまでのクリアランスがあるので、走行性能が高い700Cを選んだ方が走りが軽くなります。ただし、30Cくらいでは、グラベルやダートを走った時の安定性はあまり高くありません。

グラベルやダートでの安定性をMTBレベルまで求めるのであれば、650Bを選択するメリットが出てきます。700-25Cと650-45Bが大体同じタイヤ周長なのでクリアランスの問題も解決でき、かつ650-42BがMTBでは少し細めとされる27.5×1.75サイズとほぼ同じなので、MTBくらいのタイヤサイズを装着できます。

また、700Cで太いタイヤを装着したいのであれば、グラベルロードバイクなどの太いタイヤを装着する前提で設計されたロードバイクを選ぶという選択肢もあります。

注意したいのは「メインでどこを走りたいのか」で、40Cくらいの太いタイヤになると山道の未舗装路で安定性は出ますが、舗装路の走行感は700-28Cや700-30Cの細いタイヤよりも落ちます。

街乗りがメイン、もしくは山道がメインであれば650Bでゆったり走るのを楽しむ、幹線道路やサイクリングロードである程度の速度を出して走りたいなら700Cという選び方もありでしょう。

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