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ロード・MTB用ホイールのフリーボディの種類・規格と互換性まとめ
公開日: 2023年3月22日
ロードバイク・MTB用ホイールで採用されているのフリーボディの種類・規格と、それぞれのフリーボディとスプロケットの互換性をまとめました。
この記事の目次
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シマノ
HGスプライン
シマノの変速技術である「Hyper Glide」の頭文字を取ったフリーボディ規格が「HG spline(HGスプライン)」。シマノフリー、シマノHGなどとも呼ばれます。
シマノのHGスプラインにはフリーボディの高さによって、2種類があります。
- HG spline M
- HG spline L
HG spline Mは、ロード向けでは8・9・10速向けのホイール、MTB向けでは9・10・11速向けのフリーボディです。
HG spline LはHG spline Mよりも高さが1.85mm高い規格で、ロード向けの11速スプロケットに対応します。なお、MTB向けの11速スプロケットは10速までの規格であるHG spline Mで使うように設計されています。
シマノはロード向けコンポーネントも12速化していますが、ロード向けスプロケットは11速向けのHG spline Lに互換します。
ただし、シマノの12速ホイールは専用のフリーボディを採用しているため、11速未満に対応しません。
Micro Spline
シマノのMTB向けの12速で採用されたのがMicro Splineという新しい規格。Micro Splineになることで、12速に対応するだけでなく、ロー最小ギアが10Tになっています。
スプライン数など独自の独自の規格となっているため、HGスプラインには対応しません。
従来のHGスプラインがシマノフリー、シマノHGと呼ばれるのに対して、Micro SplineはシマノMSと省略されて表示されることもあります。
SRAM
SRAMは元々シマノのHGスプラインに対応するスプロケットのみを発売していましたが、12速化した際に独自の規格をリリース。
ただ、従来のHGスプラインホイールユーザーに配慮して、自社規格であるXDドライブ、XDRドライブのスプロケットだけでなく、現在もHGスプラインの12速までの用意しています。
XDドライブ
SRAMが11速化をした際にリリースしたのがSRAM独自のフリーボディ規格であるXDドライバー。従来のSRAMスプロケットはシマノのHGスプライン互換するのもでしたが、XDドライブ専用のスプロケットはHGスプラインとは全く違った形状、仕組みになっています。
トップギアが最小で9Tに対応するのが特徴で、フロントシングル化によって「従来のワイドレシオなスプロケットより、さらにワイドなスプロケット」が求められるようになったMTBシーンにおいて、SRAMの存在感を引き立たせる規格です。
ただ、XDドライバーを採用した完組ホイールの種類が少ないため、XDドライバーというSRAM規格にロックインしてしまうと、アップグレードの選択肢が狭くなるというデメリットがあります。
XDRドライブ
SRAM独自のフリーボディ規格XDドライバーを1.85mm長くしてロード向けに対応させたのがXDRトライブ。同じSRAMの規格なので、XDドライブスプロケットは1.85mmスペーサーを使うことでXDRドライブフリーボディ使うことが出来ます。長さが足りないため逆は出来ません。
ロード向けの規格ですが、最近ではグラベルロードバイクの完成車でもSRAMコンポを使うことが増え、意外と見かける規格です。
カンパニョーロ
カンパニョーロ独自のフリーボディ規格。「カンパフリー」とも呼ばれます。
独特なエルゴノミクスレバーなどが人気のカンパニョーロですが、最近はロード向けのシェアも減っていると言われ、またロード専用コンポブランドのため、カンパフリーはSRAMのXDドライバと同じくらいレアなフリーボディになっています。
フリーボディの互換性
フリーボディ/スプロケット | HG spline M | HG spline L | XDドライバ | XDRドライバ | カンパ |
---|---|---|---|---|---|
HG spline M | ◎ | - | - | - | - |
HG spline L | ◎ (1.85mmスペーサー) |
◎ | - | - | - |
XDドライバ | - | - | ◎ | - | - |
XDRドライバ | - | - | ◎ (1.85mmスペーサー) |
◎ | - |
カンパ | - | - | - | - | ◎ |