シマノのMTB、ライフスタイルジャンルの新しいコンポーネントグループである「CUES」の、変速段数、パーツラインアップ、従来のコンポーネントとの互換性をまとめました。
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クランク・チェーンリングの互換性を決める!PCD対応表
更新日: 2023/03/14
公開日: 2020/11/25
クランクのチェーンリングを交換する際には、クランクセットの取り付け基準である「PCD」に合わせる必要があります。今回は、PCDの対応表と、シマノ・クランクの主なPCDをまとめました。
この記事の目次
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PCDって何?
チェーンリングの交換時はPCDが同じである必要がある
クランクのパーツであるチェーンリングは消耗品なので長期間利用した際は交換する必要が出てきます。その際に使うのが、PCD(Pitch Circle Diameter)で、クランク本体にそのチェーンリングが対応しているかを判断する数値です。
チェーンリングを選ぶ際は、
- アーム数
- PCD
が同じものを選びます。
ただし、アーム数とPCDが一致していても、スプロケットの歯数によってディレイラーのキャパシティ的に対応しない組み合わせもあるので、互換性はきちんと確認しましょう。
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PCDは「2穴の距離」から算出出来る
手持ちのクランクがどの機種なのかがわからなくても、チェーンリングを止めるボルト間の距離を測ることで、PCDを出すことが出来ます。
2穴の距離(mm) | PCD(Φ・mm) |
---|---|
34.1 | 58 |
37.6 | 64 |
43.5 | 74 |
50.6 | 86 |
55.3 | 94 |
74.0 | 104 |
64.7 | 110 |
71.7 | 122 |
76.5 | 130 |
79.4 | 135 |
84.7 | 140 |
アームタイプとPCD
同じPCDでもボルトの穴の数が違う4アームと5アームでは当然ですが、互換性がありません。
現在のクランクの主流である4アームの場合は、
- PCD: Φ64mm
- PCD: Φ104mm
- PCD: Φ110mm
の3種類が主流です。
一方で、かつてのクランクの主流である5アームの場合は、
- PCD: Φ74mm
- PCD: Φ104mm
- PCD: Φ110mm
- PCD: Φ130mm
の4種類が主流です。
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シマノのロード向け・クランクセットのチェーンリングPCD
続いて、シマノのクランクセットのPCDを見てみましょう。
クランクタイプ | 4アーム | 5アーム |
---|---|---|
ノーマル(56/44T) | 110 | 130 |
ノーマル(55/42T) | 110 | 130 |
ノーマル(54/42T) | 110 | 130 |
ノーマル(53/39T) | 110 | 130 |
セミコンパクト(52/36T) | 110 | 130 |
コンパクト(50/34T) | 110 | 110 |
コンパクト(46/30T) | 110/80 | 110/74 |
シマノのクランクは、4アームであればほとんどがインナー・アウター共にPCDは110です。
シマノの4アームクランクでは唯一「46/30T」のラインアップがあるFC-RX600-11は、アウター46TのPCDは110ですが、インナーは30Tとかなり小さいためPCDが80となっています。
注意したいのは、FC-6700やFC-5700などの現行から2〜3世代以上前の5アームクランクで、こちらはクランクセットの搭載チェーンリングのサイズによって、PCDが異なります。コンパクトクランクはPCDが110ですが、セミコンパクトクランク以上はPCDが130になります。
つまり、コンパクトクランクアームにセミコンパクトクランク以上のチェーンリングは取り付けが出来ません。
シマノの4アームクランクのチェーンリングの交換には注意が必要
シマノのフロントクランクは、5アームまではボルト間の距離が全て均等だったため、社外チェーンリングでも互換性が比較的緩かったのですが、4アームからはチェーンリングボルトの間隔が不均等(縦方向が長く、横方向が短い)になったため、専用のチェーンリングでないと取り付けができません。
現行ラインと1世代前のシマノのロード向けクランクは全て4アームですので、その世代のクランクのチェーンリングを交換する際は、アーム数とPCDの数値だけでなく、シマノの4アームクランクと互換性があるかをチェックする必要があります。
同じシマノの4アームクランク同士でも、PCDが同じでも世代やモデルによって微妙に取り付け形状が異なるので、互換性に注意しましょう。
ROTORなどの大手サードパーティ・チェーンリングメーカーは、必ず製品ごとにシマノクランクとの互換リストをHPなどに掲載しているので、PCDの数値だけでなく、互換表もしっかりチェックしましょう。
シマノのMTB向け・クランクセットのチェーンリングPCD
シマノのMTB向けクランクセットはチェーンリングの歯数が小さいため、フロント多段変速の場合PCDがインナーとアウターで異なります。
また、現在のMTBの主流であるフロントシングルの場合、クランクセットによっては従来のボルト留めではなく「ダイレクトマウント」呼ばれる方式を取っていることもあります。
クランクタイプ | 4アーム |
---|---|
アウター | 104 |
インナー | 64 |
フロントシングル | 96 |
ダイレクトマウント | - |
MTBのチェーンリングについては、古いモデルではPCDが上記とは異なることがあるため、交換する際はプロショップに相談するようにしましょう。