シマノのMTB、ライフスタイルジャンルの新しいコンポーネントグループである「CUES」の、変速段数、パーツラインアップ、従来のコンポーネントとの互換性をまとめました。
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シマノの12速(12s)スプロケットの種類と互換性まとめ
更新日: 2023/03/22
公開日: 2021/06/11
シマノのロードバイク向け・MTB向けの最上位上位グレード変速である12速(12s)スプロケットの種類をまとめました。モデルごとの違いや選ぶ際のポイントなど。
この記事の目次
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シマノの12速(12s)向けスプロケットの種類
CS-R9200-12
SHIMANO (シマノ) CS-R9200-12
メーカー | シマノ |
---|---|
ブランド | DURA-ACE |
スピード | 12s (12速) *11速ホイールと互換性あり |
適合 | ロードバイク |
シマノのロード向け最上位コンポーネント・DURA-ACEの現行モデルのスプロケット。12専用ホイールと従来の11速ホイールの両方に互換性があります。
多段化するにあたって、ワイドレシオなスプロケットのみのラインアップになっています。
型番 | ハイ | ロー | 重量 | ギア構成 |
---|---|---|---|---|
CS-R9200-12 | 11T | 30T | 223g | 11-12-13-14-15-16-17-19-21-24-27-30 |
CS-R9200-12 | 11T | 34T | 253g | 11-12-13-14-15-17-19-21-24-27-30-34 |
CS-R8100-12
SHIMANO (シマノ) CS-R8100-12
メーカー | シマノ |
---|---|
ブランド | ULTEGRA |
スピード | 12s (12速) *11速ホイールと互換性あり |
適合 | ロードバイク |
シマノのロード向け上位コンポーネント・ULTEGRAの現行モデルのスプロケット。CS-R9200-12と同様、12専用ホイールと従来の11速ホイールの両方に互換性があります。
CS-R9200-12と同じくワイドレシオなスプロケットのみのラインアップになっています。
型番 | ハイ | ロー | 重量 | ギア構成 |
---|---|---|---|---|
CS-R8100-12 | 11T | 30T | 291g | 11-12-13-14-15-16-17-19-21-24-27-30 |
CS-R8100-12 | 11T | 34T | 345g | 11-12-13-14-15-17-19-21-24-27-30-34 |
CS-R7100-12
2022年6月30日に発表されたR7100系で上位グレードと同じ12速化した新105の12速スプロケット。DURA-ACE、ULGTEGRAよりもワイドレシオな構成のスプロケットになっていて、重量もやや重めですが、上位グレードにはない11-36Tの構成を使うことで、ギア比1未満の組み合わせを選ぶことが可能です。
なお、11-36Tのスプロケットは、DURA-ACE、ULTEGRAのリアディレイラーは非対応です。
型番 | ハイ | ロー | 重量 | ギア構成 |
---|---|---|---|---|
CS-R7100-12 | 11T | 34T | 361g | 11-12-13-14-15-17-19-21-24-27-30-34 |
CS-R7100-12 | 11T | 36T | -g | 11-12-13-14-15-17-19-21-24-28-32-36 |
CS-M9100-12
SHIMANO (シマノ) CS-M9100-12
メーカー | シマノ |
---|---|
ブランド | XTR |
スピード | 12s (12速) |
ラインアップ | 10-45T、10-51T |
シマノのMTB向け最上位コンポーネント・XTRの現行モデルのスプロケット。ロー側3枚にアルミ、中間の5枚にチタン、トップ側4枚にスチールが使われ、3つの金属で構成されている特殊なスプロケットです。
トップが10Tとこれまでの11Tよりも小さく、ローは最大で51Tと驚異的な超ワイドレシオスプロケットになっています。クロスレシオなスプロケットはラインアップされていません。
型番 | ハイ | ロー | 重量 | ギア構成 |
---|---|---|---|---|
CS-M9100-12 | 10T | 45T | 357g | 10-12-14-16-18-21-24-28-32-36-40-45 |
CS-M9100-12 | 10T | 51T | 367g | 10-12-14-16-18-21-24-28-33-39-45-51 |
CS-M8100-12
SHIMANO (シマノ) CS-M8100-12
メーカー | シマノ |
---|---|
ブランド | DEORE XT |
スピード | 12s (12速) |
ラインアップ | 10-45T、10-51T |
シマノのMTB向け上位コンポーネント・DEORE XTの現行モデルのスプロケット。ロー側2枚がスチール、その他10枚がアルミという構成になっています。
トップが10Tとこれまでの11Tよりも小さく、ローは最大で51Tと驚異的な超ワイドレシオスプロケットになっている点は、上位モデルであるCS-M9100-12と同じです。
型番 | ハイ | ロー | 重量 | ギア構成 |
---|---|---|---|---|
CS-M8100-12 | 10T | 45T | 461g | 10-12-14-16-18-21-24-28-32-36-40-45 |
CS-M8100-12 | 10T | 51T | 470g | 10-12-14-16-18-21-24-28-33-39-45-51 |
CS-M7100-12
SHIMANO (シマノ) CS-M7100-12
メーカー | シマノ |
---|---|
ブランド | SLX |
スピード | 12s (12速) |
ラインアップ | 10-45T、10-51T |
シマノのMTB向け上位コンポーネント・SLXの現行モデルのスプロケット。ロー側1枚がスチール、その他11枚がアルミという構成になっています。
ギア構成は上位モデルのCS-M9100-12、CS-M8100-12と同じですが、重量が500gを超える超重量になっています。
型番 | ハイ | ロー | 重量 | ギア構成 |
---|---|---|---|---|
CS-M7100-12 | 10T | 45T | 513g | 10-12-14-16-18-21-24-28-32-36-40-45 |
CS-M7100-12 | 10T | 51T | 534g | 10-12-14-16-18-21-24-28-33-39-45-51 |
CS-M6100-12
SHIMANO (シマノ) CS-M6100-12
メーカー | シマノ |
---|---|
ブランド | DEORE 12s |
スピード | 12s (12速) |
ラインアップ | 10-51T |
シマノのMTB向けコンポーネント・DEORE 12sの現行モデルのスプロケット。シマノのMTB向け12速スプロケットの中では最も安いモデルです。
10-51Tのみのラインアップで重量は非公開ですが、これまでのシマノのDEOREのスプロケットから考えると、CS-M7100-12と比較して重量は重めと見られます。
型番 | ハイ | ロー | 重量 | ギア構成 |
---|---|---|---|---|
CS-M6100-12 | 10T | 51T | - | 10-12-14-16-18-21-24-28-33-39-45-51 |
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シマノの12速スプロケットとホイールの互換性
シマノの12速スプロケットとホイールの互換性をまとめると下記のようになります。
ホイール/スプロケット | 12速スプロケット(ロード) | 12速スプロケット(MTB) |
---|---|---|
12速ホイール(ロード) | ○ | - |
12速ホイール(MTB) | - | ○ |
11速ホイール(ロード) | ○ | - |
11速ホイール(MTB) | - | - |
ロード向け12速とMTB向けスプロケットには互換性がない
11速まではドライブトレインのキャパシティ内であれば、ロード向けのスプロケットとMTB向けのスプロケットには互換性がありましたが、12速からはロード向けとMTB向けで取り付けるフリーボディの形状が全く違う規格になっているため、互換性がなくなっています。
MTB向け12速は「MICRO SPLINE」と呼ばれるフリー規格になっていますが、ロード向け12速はそれとは別の独自規格になっています。
ロード向け12速スプロケットは11速ホイールと互換性がある
ロード向けの12速スプロケットは、フリーボディのスリット数を増やしつつも、これまでの11速フリーボディにも対応できる形状になっているため、従来の11速ホイールとも互換性があります。12速ホイールでも、11速ホイールでもロード向けの12速スプロケットが使用可能です。
一方で、ホイールについてはやや事情が異なります。
DURA-ACEの12速ホイール・WH-R9200のフリーボディは12速専用なため、11速以下のスプロケットは使えません。しかし、ULTEGRAの12速ホイール・WH-R8170は12速と11速の両方に互換するフリーハブを採用しているため、12速スプロケットでも11速スプロケットでも使えます。
MTB向け12速スプロケットはMTB・11速ホイールと互換性がない
MTB向けの12速スプロケットは、独自規格である「MICRO SPLINE」専用のスプロケットになっているため、従来のシマノフリー・ホイール(ロード11速の「HG spline L」、9・10速ホイールの「HG spline M」)と互換性がありません。
現状、シマノのMTB向け12速スプロケットは全てMICRO SPLINEとなっているため、MTBの12速コンポを使うのであれば、ホイールも対応するモデルに交換する必要があります。
MICRO SPLINEフリーボディではない、11速までのシマノフリーハブを搭載したMTBホイールで、12速スプロケットを使うには、サードパーティの12速スプロケットを使うことになります。
シマノフリー(HG spline)で使えるMTB用12速スプロケットまとめ
シマノのMTB向け12速ラインアップにはない、12速スプロケットをまとめました。こちらを使えば、ホイールのアップグレードをしないでも従来のシマノフリー(HG spline)で12速化が可能です。
MTB向け11速ホイールにはロード向け12速スプロケットが取り付け出来ない
MTB向けの11速ホイールはロード用で言えば9・10速ホイールと同じ規格(HG spline M)なので、ロード向け12速スプロケットが対応しているロード11速用フリーボディ(HG spline L)よりも高さが1.85mm短くなります。
そのため、ロード向け12速スプロケットはMTB向けの11速ホイールに取り付けが出来ません。
製品ごとの違いはどこにあるのか?
シマノの12速スプロケットは、これまではMTB向けのコンポーネントでしかランアップされていませんでしたが、2021年9月にロードバイク向けDURA-ACE、ULTEGRAの12速が、2022年6月には105の12速が発表されたため、ラインアップは広くなっています。
ただし、ロード向けとMTB向けの12速には互換性がないため、選択肢自体はあまり広くありません。
大きな違いは素材と重量
シマノの12速スプロケットの違いは使用素材とそれに伴う重量です。
特に重量は、同じギア構成でも最上位のCS-R9200-12とCS-M9100-12は非常に軽量で、下位モデルであるCS-R8100-12やCS-M7100-12とは1.5倍ほど重量が違うため、車体の軽量化にこだわるのであれば、値段はしますが最上位モデル一択です。
素材については、
- チタンがあるか
- スチールとアルミの割合がどれくらいか
かが違いです。
ギア構成は全て同じ
シマノの12速向けスプロケットは、ロード向け同士、MTB向け同士であればギア構成は全てのモデルで同じです。
選択肢的には、ロード向けが11-30Tと11-34Tの二つ、MTB向けが10-45Tか10-51Tの二つとなっていて、その二つの中でクロスかワイドかを選ぶ形になります。
12速スプロケットの見分け方
12速スプロケットについては、見た目での見分け方は非常に簡単です。
まず、MTBの12速スプロケットは、ロー側の黒ギアの枚数で判別できます。
- 黒ギア3枚 -> CS-M9100-12
- 黒ギア2枚 -> CS-M8100-12
- 黒ギア1枚 -> CS-M7100-12
となります。
ロード向けは、ロー側の5枚のカラーリングが異なるのがCS-R9200-12で、全てシルバーなのがCS-R8100-12です。
この記事で紹介したアイテム
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CS-R9200-12
メーカー シマノ ブランド DURA-ACE スピード 12s (12速)
*11速ホイールと互換性あり適合 ロードバイク -
CS-R8100-12
メーカー シマノ ブランド ULTEGRA スピード 12s (12速)
*11速ホイールと互換性あり適合 ロードバイク -
CS-M9100-12
メーカー シマノ ブランド XTR スピード 12s (12速) ラインアップ 10-45T、10-51T -
CS-M8100-12
メーカー シマノ ブランド DEORE XT スピード 12s (12速) ラインアップ 10-45T、10-51T -
CS-M7100-12
メーカー シマノ ブランド SLX スピード 12s (12速) ラインアップ 10-45T、10-51T -
CS-M6100-12
メーカー シマノ ブランド DEORE 12s スピード 12s (12速) ラインアップ 10-51T