シマノの最新リアディレイラーに採用されている「シャドー・RD」とは何か?その特徴と、選ぶメリットを解説します。
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ロードバイクのビンディングペダルの選び方ガイド
最終更新日: 2022/06/10
公開日: 2022/05/10
ロードバイクでもっと速く、効率的なライドができるようになるのがビンディングペダル。今回は、ビンディングペダルを選び際に、どういった視点で選ぶべきかを徹底解説します。
この記事の目次
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ペダル本体 + クリートの重量
ロードバイクは効率良く走ることが重要な乗り物なので、軽いほど少ない労力で走ることが出来ます。その意味では、ペダルの重量もペダル選びで重要な要素でしょう。
ビンディングペダルの重量を考えるときは、ペダル本体だけでなくクリートの重量も含めて比較する必要があります。
素材
ライダーとのコンタクトポイントであるペダルは素材によってパワー伝達やペダリングの感覚が変わってくるパーツです。
ビンディングペダルに使われる素材は、
- アルミ
- スチール
- クロモリ
- カーボン
- コンポジット
- チタン
などがメイン。それぞれの素材が、ペダルボディとシャフトに使われます。
ペダルボディの素材
安価なビンディングペダルはペダルボディにアルミやスチールが採用されますが、重量があるのが難点。金属系のペダルボディを採用したペダルは、300gオーバー、400g近いモデルがメインです。
一方で、重量が200g台前半になる軽量なビンディングペダルでは、ペダルボディにコンポジットやカーボンが採用されます。カーボンの方が軽量で踏面が硬くなるため、より良くパワー伝達が出来ます。
ペダルボディの素材はベースをカーボンに、踏面にステンレスプレートを貼り付けるというのが、最近の上位グレード・ビンディングペダルのトレンドです。
ペダルシャフトの素材
素材という意味ではペダルシャフトの素材も重量です。
ペダルシャフトはペダリングという入力パワーを一気に受けるところなので強度が必要で、スチールのシャフトが採用されることが多いですが、スチールにはどうしても重くなってしまうという難点があります。
そこで、高価なビンディングペダルでは、シャフトにチタンを採用することで強度と軽量化の両立を実現しています。チタンは硬いのに軽量という特性がありますが、高価な金属なためペダル自体も高価になってしまうのがデメリットです。
ベアリング
ビンディングペダルは常に高速で回転するパーツなので、回転抵抗が少ないほどペダリングは軽く、より効率的にパワーを推進力に変えることが出来ます。
回転するパーツで抵抗を軽減させてくれるのがベアリングです。たかがベアリングですが、ボールベアリングからシールドベアリングまで種類も多く、ベアリングの品質次第でペダリングが回転が全く変わってきます。
高価なビンディングペダルほど、高品質なシールドベアリングを採用する傾向があります。シールドベアリングはメンテナンスフリーで回転が良いのがメリットですが、劣化した場合に交換が困難というデメリットもあります。
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スタックハイト
ロードバイクにおいて足の力を推進力に変えるのはクランクで、クランクとのコンタクトポイントがペダルです。
ペダル(クランクとの接点であるペダルシャフト)とライダーの足の間には、
- ソックス
- シューズ
- ペダルボディ
という層があり、それらが厚ければ厚いほど、パワー伝達ロスが多くなると言われています。
そこで重要になるのがペダルのスタックハイト。スタックハイトとは、ペダルシャフトの中心からシューズの底面までの距離で、ここが短いほどダイレクトなペダリングが出来ます。
スタックハイトなビンディングペダルの代名詞と言えば、ペダルとシューズの距離がほぼ0で一体化するSPEEDPLAY。癖があるビンディングペダルですが、ハマると抜け出せないペダルとも言われます。
遊び幅
ペダルとシューズを固定するのがビンディングペダルですが、全く動かないわけではなく、クリートの選び方次第でつま先を支点に左右に動かすことは可能になります。これを遊び幅と呼びます。
ビンディングペダルの「遊び幅」は、ペダリング時の足、主に膝への負担に直結します。プロのように正確なペダリングをできる場合は、遊び幅0(完全固定)でも問題ないですが、ペダリング技術が高くない場合は、膝が左右にブレる癖があるのが通常です。
そうした時に遊び幅ないと、身体にとって無理な形でペダリングをすることになるため、膝を痛めやすくなるというわけです。
ビンディングペダルで膝への負担が軽く、遊び幅が広いのがTIMEのビンディングペダル。「人間がペダルに合わせるのではなく、ペダルが人間に合わせる」という哲学で設計されているため、足に優しいビンディングペダルです。
クリート(歩きやすさ)
室内のローラー台練習などは別ですが、ロードバイクで外を走行する場合は何かしらのタイミングでビンディングペダルを外すして歩くことがあります。その時に気付くのがビンディングシューズの歩きづらさです。
ビンディングシューズの歩きづらさとは、実際にはシューズの底面で剥き出しになっているクリートの歩きづらさです。また、クリートによっては歩くことで摩耗してしまうタイプもあり、摩耗したクリートは当然交換が必要となります。
そう考えると、クリートのランニングコストも意外と重要なポイントになります。
固定機構
ビンディングペダルで、シューズに取り付けたクリートを固定する機構は、
- スプリング式
- プレート式
の二つが主流です。
スプリング式のメリットは固着強度を調整しやすく故障の心配がほぼない点ですが、構造的に重くなってしまいます。
この問題を解決したのがプレート式で、プレートなので軽量化が出来、しかもエアロ効果も期待が出来ます、今度はプレートが割れるといったトラブルが起こりやすくなってしまいました。どちらも一長一短というわけです。
シマノのビンディングペダルは基本的にスプリング式で、LOOKは上位モデルがプレート式、TIMEは全てプレート式になっています。
なお、最近ではマグネットを利用したペダル「Magped(マグペド)」も登場しています。
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脱着のしやすさ(ステップイン・ステップアウト)
数時間走りっぱなしのロード選手でもない限り、走行中にビンディングペダルを脱着する機会は驚くほどあります。都市部を走れば信号の度に脱着しますし、ヒルクライムなどでも足を着きたくなるようなシーンがあるでしょう。
そうした時に実感するのが脱着のしやすさの重要性です。立ちゴケを防止する意味で「外し(ステップアウト)やすさ」も大事ですが、それ以上に重要になるのが「着け(ステップイン)やすさ」です。
ステップインが軽いビンディングペダルを選ぶと、出発してペダルに足を置いただけでステップインできるので、ビンディングペダルのストレスがほぼ0になります。
ステップインが軽いビンディングペダルは、TIMEそしてLOOKのペダルです。これらはステップインのしやすさから「初心者でも安心して使えるビンディングペダル」と言われます。
中でもTIMEのビンディングペダルは「足を置くだけでステップイン」くらいの感覚で使えるため、脱着ストレスがほぼ0になります。
踏み心地
ビンディングペダルに慣れてくると気になってくるのが踏み心地。踏み心地が良いペダルは、しっかりパワーが伝わっている感じがしますし、踏み心地が悪いとペダリングにどこか違和感を覚えます。
ペダルの踏み心地は、ペダルボディの素材や構造、スタックハイト、シューズのソールの素材(カーボンか、プラスチックかなど)など複数の要素によって決まるので、一概にペダルだけの問題とは言えませんが、ペダルボディの素材とスタックハイトは踏み心地に大きく影響する部分です。
ある程度ビンディングペダルに慣れてきたら、踏み心地も追求していくと、より快適なライドを実現できるでしょう。