SENSAHのロードバイク向けブレーキ・シフトレバーと互換性まとめ

最終更新日: 2023/03/16

公開日: 2020/12/22

シマノのSTIレバー互換と言われている、中国メーカー・SENSAHのロードバイク向けブレーキ・シフトレバーのラインアップ、互換性、購入する際に注意すべきポイントなどをまとめました。

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シマノ互換のブレーキ・シフトレバー

TEAM PRO 2x11s(シマノ11速互換)

SENSAHのブレーキ・シフトレバーTEAM PRO

シマノの上位モデルの変速である2x11に対応したブレーキ・シフトレバー。こちらはシマノの11速コンポーネントと互換性があります。同じ2x11速のEMPIREとは別のモデルで、EMPIREはSRAM互換です。

重量はカーボンモデルで434g、アルミモデルで484gと、後述のEMPIREシリーズと比較してやや重めです。

公式ページでの記載はありませんが、ネットの販売店の説明文ではシマノコンポーネントでいう、105とULTEGRAの中間くらいのグレードのコンポーネントだと説明されています。

105、ULTEGRA、DURA-ACEなど、シマノの現行11速コンポーネントと互換性があるとされています。

PHI 2x10s(TIAGTA・4600系、105・5700系、ULTEGRA・6700系互換)

SENSAHのブレーキ・シフトレバーPHI

これまでSENSAHの10速は現行TIAGRAの4700系に互換するQUANTUMでしたが、2021年に新しいレバー「PHI」が追加されました。

PHIは、同じ10速でも、

  1. TIAGTA・4600系
  2. 105・5600系、5700系
  3. ULTEGRA・6600系、6700系

に互換するレバーで、旧タイプの上位グレードのロードバイクに乗っているユーザーにとって、既存のコンポをそのままに、内装レバーにアップグレードするのに最適なアイテムになっています。

QUANTUM 2x10s(TIAGTA4700系互換)

SENSAHのブレーキ・シフトレバーQUANTUM

2x10で現行のシマノ・TIAGTA・4700系と互換とされています。

シマノの10速では、旧10速シリーズである105・5700系やULTEGRA・6700系のコンポーネントとTIAGRA・4700系には互換性がありません。

旧10速シリーズコンポと組み合わせるのであれば、新シリーズのPHIを選びましょう。

IGNITE 2x9s(SORA互換)

SENSAHのブレーキ・シフトレバーIGNITE

2x9に対応したブレーキ・シフトレバー。現行のシマノ・SORA互換と思われます。SRAM互換は不明ですが、シマノの9速とSRAMの9速(2:1)には互換性があります。

現行のシマノのR世代と同様、ブラケットが小さく触角タイプではないので、「コンポーネントはシマノのままでSTIレバーだけ変えたい」という要望が叶えられるシフトレバーです。また、シマノにはないフロントシングルモデルがあるのも特長です。

REFLEX 2x8s(CLARIS互換)

SENSAHのブレーキ・シフトレバーREFLEX

2x8に対応したブレーキ・シフトレバー。シマノの現行CLARIS互換と思われます。SRAM互換は不明ですが、シマノの8速とSRAMの8速(2:1)には互換性があります。

IGNITE同様、触角タイプの旧ST-2400からのアップグレード先として選ばれるモデルです。

R7 2x7s(Tourney互換)

SENSAHのブレーキ・シフトレバーR7

2x7に対応したブレーキ・シフトレバー。シマノの現行Tourney互換と思われます。現行シマノ・Tourneyには3x11がありますが、SENSAHのシフトレバーには3x11はないので注意が必要です。SRAM互換は不明ですが、シマノの7速とSRAMの7速(2:1)には互換性があります。

現行のシマノ・STIレバーはTourneyを除いて触角なしのケーブル構造になっているため、Tourneyコンポーネントで触角なしのブレーキ・シフトレバーを使いたい場合は、唯一の選択肢となります。

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SRAMのみ互換・シマノ非互換のブレーキ・シフトレバー

EMPIRE PRO 2x12s

SENSAHのブレーキ・シフトレバーEMPIRE PRO

リア12速に対応した、SENSAHのブレーキ・シフトレバーでは最上位モデル。中でも、カーボンモデルは、レバーの重量が左右で420gと軽量です。

SRAMの12速コンポーネントと互換性がありますが、シマノのロード向け12速・新DURA-ACE・R9200系や新ULTEGRA・R8100系コンポーネントとは互換性がありません。

EMPIRE 2x11s

SENSAHのブレーキ・シフトレバーEMPIRE

シマノの上位モデルと同じ、2x11変速のブレーキ・シフトレバー。重量は最上位モデルのEMPIRE PROと同じで、違いは変速数のみです。

公式ページでの記載はありませんが、ネットの販売店の説明文ではシマノコンポーネントでいう、105とULTEGRAの中間くらいのグレードのコンポーネントだと説明されています。

SRAMの11速と互換性がありますが、シマノの11速コンポーネントとは互換性がありません。

SRX PRO 1x11s 1x12s

SENSAHのブレーキ・シフトレバーSRX PRO

シマノでいうところのグラベルシリーズ・GRXに相当するブレーキ・シフトレバー。かつては1x11(G11)のみでしたが、現在では12速に対応した1x12モデル(G12)の2種類をラインアップしています。

1x11モデルと1x12モデルは、レバーのデザインはほぼ同じですが、1x12モデルにはレバーの頭に「G12」という記載があるため、そこで見分けが出来ます。

左レバーにシフト機構がないため、レバー重量はセットで439gとTEAM PROのカーボンモデルに匹敵する軽量さです。

シマノのグラベルシリーズ・GRXに構成は似ていますが、GRXのSTIレバーが全て油圧ブレーキ式なのに対してSRX PROは機械式ブレーキ専用です。

また、SENSAHのSRX PROはSRAM互換のため、シマノのGRXコンポーネントとの互換性はありません。

GRA 10、GRA 9

SENSAHのブレーキ・シフトレバーGRA 10、GRA 9

SENSAHの2023年の新シリーズとなるのがグラベル用コンポーネントGRA。1x10速のGRA 10と、1x9速のGRA 9がラインアップされます。

SENSAHの公式カタログによると、GRA 10、GRA 9共に「Cable pull Ratio: 1:1」となっているため、SRX PROと同様にSRAM互換となるようで、SRX PROの10速、9速モデルと見られます。

SENSAHのロードバイク向けブレーキ・シフトレバーの互換・スペック表

ここまで見てきた製品を一覧で比較してみます。

製品 対応段数 シマノ互換 SRAM互換 重量
EMPIRE PRO 2x12s x 420g(カーボン)/460g(アルミ)
EMPIRE 2x11s x 420g(カーボン)/460g(アルミ)
TEAM PRO 2x11s x 434g(カーボン)/484g(アルミ)
PHI 2x10s
(シマノ旧10速シリーズ)
x -
QUANTUM 2x10s
(4700系のみ)
x -
IGNITE 2x9s -
REFLEX 2x8s -
R7 2x7s -
SRX PRO 1x11s、1x12s x 439g

SENSAHのシフトレバーの特長

シマノのSTIとSRAMのタブルタップのいいとこ取り

現行のSENSAHブレーキ・シフトレバーの全てのモデルで一つのレバーで、「ブレーキ」「シフトアップ」「シフトダウン」が出来る3 in 1機能が搭載されています。

シフト操作は、

  • 浅くタップでアップ
  • 真ん中タップでダウン
  • 深くタップで2ダウン

となります。

また、ブレーキ操作時にシフト機構をロックする(ブレーキレバーを引くと内側にレバーを倒せなくなる)メカニズムも搭載されています。

フロント変速については、かつては最上位のEMPIRE PROだけ左トリムが搭載されていましたが、現行モデルについては下位モデルにもトリム機能が搭載されているようです。

グレードによる価格差は少ない

シマノのコンポーネントだと、グレードによって大きな価格差がありますが、SENSAHの場合は、構造やテクノロジーも上位モデルと下位モデルで差が少なく、違うのは変速と重量がメインとなっています。

その意味では、シマノのCLARIS、SORAなどの下位グレードから、STIレバーのアップグレード先として選ばれやすいブレーキ・シフトレバーです。

シマノの現行・STIレバーからの載せ替えという点で考えると、TEAM PRO(11速)、PHI(10速)、QUANTUM(10速)、IGNITE(9速)、REFLEX(8速)、R7(7速)の6つを覚えておけば良いでしょう。

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SENSAHのシフトレバーを購入する際に注意したいポイント

シマノコンポーネントとの互換モデルと非互換モデルに注意

SENSAHの公式にページには、EMPIRE、EMPIRE PRO、SRX PROについてはスペックに「Compatible with SRAM Shifter」や「Precision and smooth 1:1 technology design」という表示があるためSRAM互換でしょう。(1:1はSRAMが採用するシフト規格)

SRAM互換のEMPIRE PRO、EMPIRE、SRX PROの3モデルについてはシマノ非互換です。

TEAM PROについては、日本代理店のTRISPORTS公式ページにR7000系との互換ありと記載があります。

ロード用でシマノ105 R7000と互換有り

TEAM PRO 11s シフト・ブレーキレバー | TRISPORTS

ただ、SENSAHのレバーはSENSAHのコンポーネント(ディレイラーなど)を使う前提なので、素直にSENSAHのフロントディレイラー、リアディレイラーと使うのがベストです。

ブレーキレバーの引き幅はNEW SUPER SLRか旧SUPER SLRモデルか?

シマノのSTIレバーはNEW SUPER SLRモデルと旧SUPER SLRモデルがあり、旧SUPER SLRモデルではNEW SUPER SLRのブレーキを使えません。

SENSAHのブレーキ・シフトレバーはどうかというと、105・5800系やCLARIS・2400系での動作レポートがありますが、動作レポートが主に変速系なので、ブレーキの引き量については不明です。

一部レビューではおそらく旧SUPER SLR互換ではないかと言われています。

耐久性はこれから

SENSAH自体がまだ新しい会社なので、シマノのSTIレバーと比べてどれくらいの耐久性があるかは、未知数です。ネットのレビューでは「数ヶ月で壊れた」というレビューも見かけますが、思ったよりも数は少ないため、耐久性はそこまで低くない可能性があります。

製造時期によって仕様が異なる

SENSAHのレバーは、製品名をそのままにマイナーアップデートをしているため、製造時期によって微妙に仕様が異なります。

仕様の違いで多いのが、「シフト機構の素材(樹脂->金属)」と「左レバーのトリム」です。

初期製造ロットはシフト機構は樹脂製で、これが故障の原因(樹脂が破損する)になっていましたが、現行モデルは金属になって耐久性が上がっています。

また、トリムについては、初期モデルはトリムがないモデルがあったり、トリムが1つしかなかったりとバラつきがあります。現行モデルは、下位モデルも含めてインナー・アウターの両方にトリムがついています。

現行モデルを新品で購入する場合は良いですが、中古品などを買う際は注意しましょう。

保証を受けられる店舗で購入しよう

SENSAHの製品は、かつてはネットでの販売がほとんどとでしたが、現在ではTRISPORTSが日本代理店を務めています。

購入する際は、日本正規代理店製品を購入するのがベストです。


SENSAHのロードバイク向けブレーキ・シフトレバーについて見てきました。

シマノの同等グレードのSTIレバーの半額くらいの値段で購入できるSENSAHのブレーキ・シフトレバー。とても魅力的ですが、互換性や耐久性などの不安点もあることを理解した上で購入するようにしてください。

SENSAH公式サイト

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