シマノのCUESコンポーネントのラインアップと互換性まとめ

最終更新日: 2025/06/10

公開日: 2023/10/02

シマノのMTB、ライフスタイルジャンルの新しいコンポーネントグループである「CUES」の、変速段数、パーツラインアップ、従来のコンポーネントとの互換性をまとめました。

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シマノのCUESコンポーネントのラインアップと互換性まとめ

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グレードから見る

シマノCUESコンポーネントには、3つのメイングレードと1つのサブシリーズがあります。

  1. U8000
  2. U6000
  3. U4000
  4. U3000

まずは、スペック面でのそれぞれの違いを見てみましょう。

U8000(11速)

CUESの最上位グレードがU8000シリーズ。リア変速は11速で、フロントはシングル・ダブルから選択可能。最新のMTBトレンドに合わせてフロントシングルの1x11速で組むことも、ギア比の選択肢を広げるためにロードライクにフロントダブルで2x11の22段変速で組むことも可能です。

ブレーキシステムは油圧のみで、シフトは機械式のみ。リア変速はトップ最小が11Tと従来の11則同様ですが、ロー最大は50TとMTBライクな巨大スプロケットを装着可能です。

リリース当初は機械式だけのラインアップでしたが、2025年6月にDi2対応のU8050シリーズがリリース。U8050シリーズはCUES初のDi2コンポーネントで、フロントシングルのみに対応。リアは10速(RD-U8050-GS)または11速(RD-U8050-SGS)に対応します。

また、U8050シリーズは、現状同時発表されたシマノのオートマチック変速システム「Q’AUTO(クオート)1」と組み合わせて使う前提のシステムになっているようです。

グレード ブレーキ 変速種類 フロント変速 リア変速数 トップ最小 ロー最大 Di2
U8000 油圧式のみ 機械式 1、もしくは2 11速 11T 50T x
U8050 - Di2 1 10/11速 11T 50T

CUES Di2のシフトスイッチには、SW-EN600-Rなど既存のMTB向けDi2スイッチが利用できます。

U6000(10/11速)

CUESの最上位グレードであるU8000の廉価版という位置付けがU6000(11速)、そして、CUESの変速段数の中では中間グレードに当たるのがU6000(10速)です。

U6000(11速)は重量などを除けば技術的には最上位のU6000と同じ構成で、U6000(10速)はそれを10速にしたもの。リアディレイラーやブレーキーなどは共用となっているため、一部パーツをそのままにU6000の10速から11速へのアップグレードも可能です。なお、2025年1月に発表されたCUESのドロップハンドル用STIレバーのうち、11速モデルはこのU6000シリーズに属しています。

2025年6月に、U6000シリーズのDi2対応モデルであるU6050シリーズがリリースされました。U6050シリーズは、フロントシングルのみ対応で、リアは10速(RD-U6050)と11速(RD-U6070)に対応します。U8050シリーズ同様、現状同時発表されたシマノのオートマチック変速システム「Q’AUTO(クオート)1」と組み合わせて使う前提のシステムになっているようです。

グレード ブレーキ 変速種類 フロント変速 リア変速数 トップ最小 ロー最大 Di2
U6000(11速) 油圧式のみ 機械式のみ 1、もしくは2 11速 11T 50T x
U6000(10速) 油圧式のみ 機械式のみ 1、もしくは2 10速 11T 50T x
U6070(11速) - Di2 1 11速 11T 50T
U6050(10速) - Di2 1 10速 11T 43T

U4000(9速)

シマノCUESのエントリーグレードがU4000シリーズ。変速数が9速で、ロー最大が46Tと上位モデルよりもやや小さくなっています。フロントはシングル・ダブルから選択可能です。

グレード ブレーキ 変速種類 フロント変速 リア変速数 トップ最小 ロー最大 Di2
U4000(9速) 油圧式のみ 機械式のみ 1、もしくは2 9速 11T 46T x

U3000(9速・10速)

2025年1月にリリースされた、CUESのドロップハンドル向けSTIレバーのうち、9速と10速はU3000系の型番で、U3030-10(10速)とU3030-9(9速)の2グレードがラインアップされています。シリーズ的にはU4000シリーズという扱いになっていますが、型番はU3000番台というややこしい位置付けです。

グレード ブレーキ 変速種類 フロント変速 リア変速数 トップ最小 ロー最大 Di2
U3030-10 機械式のみ 機械式のみ 1、もしくは2 10速 11T 46T x
U3030-9 機械式のみ 機械式のみ 1、もしくは2 9速 11T 46T x

11速のU6000シリーズのSTIレバーとの違いは、変速段数だけでなく、ブレーキシステムが機械式のみになっている点です。つまり、CUESの9速、10速でロードバイク、グラベルバイクを組む場合、油圧ブレーキが使えないということになります。

シマノの機械式ディスクブレーキは選択肢がかなり狭いので、CUESでディスクブレーキのロードバイクを組む方は注意しましょう。

機械式ブレーキが使えるという意味では、長い間アップデートがされていない、SORAやTIAGRAコンポのリムブレーキバイクを現代風なギア構成で使いたい方には、CUESの9速・10速は最適なコンポーネントになるかもしれません。

CUESのパーツごとのラインアップ

CUESは既存のロードコンポやMTBコンポと互換性のない「LINKGLIDE」という変速システムを採用しているため、CUESコンポはドライブトレイン周りが中心。ドライブトレイン周りではスプロケットとチェーンがCUES専用ではなく既存パーツと共用となっています。

また、ブレーキについては、CUES製品としてラインアップがあるのはU8000シリーズのみで、その他のグレードについては、既存のモデルと組みわせる前提となっています。

パーツ U8000 U6000(11速) U6000(10速) U4000 U3000
STIレバー - ST-U6030 - - ST-U3030-10
ST-U3030-9
ブレーキレバー BL-U8000 - - - -
ブレーキキャリパー BR-U8000 - - - -
クランクセット FC-U8000-1
FC-U8000-2
FC-U6000-1
FC-U6000-2
FC-U6000-2B
FC-U6010-2
FC-U6000-1
FC-U6000-2
FC-U6000-2B
FC-U6010-2
FC-U4000-1
FC-U4000-2
FC-U4010-2B
FC-U4010-2-
-
フロントディレイラー FD-U8010-L FD-U6000-D
FD-U6000-E
FD-U6000-M
FD-U6010-L
FD-U6000-D
FD-U6000-E
FD-U6000-M
FD-U6010-L
FD-U4000-D
FD-U4000-E
FD-U4000-M
FD-U4000-L
FD-U4010-L
-
リアディレイラー RD-U8000
RD-U8020
RD-U6000
RD-U6020-11
RD-U6000
RD-U6020-10
RD-U4000
RD-U4020
RD-U3020
-
リアディレイラー (Di2) RD-U8050-SGS
RD-U8050-GS
RD-U6070 RD-U6050 - -

各モデルで違いがあるのは、

  1. フロント変速数(「-数字」がつく)
  2. ブースト規格対応(「-B」がつく)
  3. 数字の下二桁(「XX10,XX20など」)
  4. クランプタイプ(「-D」など)

です。

また、フロント周り(クランクセット、フロントディレイラー)は上下互換があるケースがあるので、シマノの互換チャートを見ながらパーツを選ぶと良いでしょう。

2025年1月にSTIレバーがラインアップに追加

リリース当初は、CUESには STIレバーのラインアップがありませんでしたが、2025年1月にCUESのSTIレバーがリリースされました。

CUESのSTIレバーは、U6000とU3000の2グレードがラインアップされており、U6000は11速、U3000は10速と9速に対応しています。

CUESのSTIレバーはシフトは機械式のみ、ブレーキは11速のST-U6000は油圧式ブレーキのみ、9速、10速のST-U3000は機械式ブレーキのみとなっています。

どちらもフロントダブルに対応しています。

型番 変速数 変速タイプ ブレーキタイプ
ST-U6030 11速 機械式 油圧式
ST-U3030-10 10速 機械式 機械式
ST-U3030-9 9速 機械式 機械式

CUESはLINKGLIDEテクノロジーの変速システムのため、既存のロード用・グラベル用の9〜11速コンポーネントとは互換性がないものと思われます。

2025年6月にDi2がラインアップに追加

シリーズごとの解説で触れた通り、2025年6月にCUESのDi2対応モデルであるU8050シリーズとU6050シリーズがリリースされました。これによりCUESにも電動変速の選択肢が加わっています。

CUES Di2は、フロントシングルのみに対応し、リア変速は11速と10速から選ぶことが出来ます。

  1. 11速: U8050-SGS(11速)とU6070(11速)
  2. 10速: U8050-GS(11速)とU6050(10速)

シマノのDi2互換シートによると、CUES Di2のマスターユニットはQ’AUTO専用ハブ・ダイナモ「FH-U6060」になっている2ようで、現状ではQ’AUTOシリーズ外で利用出来ない可能性があります。

シフトスイッチについては、SD300系の既存のロード用のSTIレバーやサテライトスイッチ、SD300系のMTB用のDi2スイッチと互換性があるため、技術的には「AUTO SHIFT対応、DURA-ACEコンポ・ロードバイク」を組むことも可能になっています。

CUESと従来のMTBコンポとの互換性

CUESは、現状ではMTBとライフスタイルジャンルの新コンポーネントとして発表されていますが、基本的に従来のMTBコンポとは互換性がありません。従来のコンポではロードとMTBで共用可能な、スプロケットついても、LINKGLIDE互換のものが必要となるため、互換性がありません。

CUESパーツ ロードコンポ MTBコンポ
クランクセット x x
シフター x x
フロントディレイラー x x
リアディレイラー x x
スプロケット x x
チェーン
(11速チェーンのみ互換)

(11速チェーンのみ互換)
ブレーキ x ⚪︎
レバーとキャリパーのセットで使う場合
ディスクローター パッドの形状が合えばOK パッドの形状が合えばOK
Di2シフトスイッチ 一部STIレバーに互換性あり 一部スイッチに互換性あり

チェーンについては、CUESはすべての変速段数で11速用チェーンを使っているため、従来の11速チェーンがCUESのすべてのコンポーネントと互換性があります。ディスクローターもパッドの互換性だけ気をつければ、既存のものを使うことが出来ます。

ブレーキシステムについてはフラットバー用コンポーネントでは、ドライブトレインとブレーキが切り離されているため、レバーとキャリパーのセットで使えば、従来のMTBブレーキを使うことが出来ます。なお、CUESにはリムブレーキのラインアップはありません。

ロード向けブレーキシステムでは、STIレバーがシフトとブレーキが一体化しているため、シフトにCUESとの互換性がないため、実質使えないと言えます。

なお、CUESのディスク・ブレーキシステムの互換性については、シマノの互換チャート上ではCUES同士とMETREAのブレーキのみと互換となっているため、従来のMTB用油圧ブレーキシステムとは互換性がない模様です。

CUESコンポーネントに関するよくある質問

Q.

GRX 12速用のスプロケットは、ロード用ホイールで使うことができる?

A.

GRX 12速用のスプロケットは、ロード用ホイールのフリーボディである「HG Spline L」用モデルと、MTB系のフリーボディ規格である「Micro Spline」用モデルが両方用意されています。

Micro Spline用スプロケットは、従来のロード用のホイールでは使うことができないですし、市販のMicro Splineフリーボディ搭載ホイールは、MTBの29er用の製品が多いため、組む前にパーツ構成をしっかりと確認してから組むのをオススメします。

Q.

MTBの12速も、Di2と機械式で別のスプロケットが必要?

A.

MTBの12速では、Di2でも機械式でも、リアディレイラーとホイールが対応する限りは、スプロケットは強要できます。この辺りは、ロード向け12速とは仕様が異なるようです。

ただし、MTB Di2 12速と同時にリリースされた9-45Tのスプロケットについては、従来の機械式12速ではリアディレイラーが対応していないため、使うことができません。

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