シマノのロード・MTB向け油圧ディスクブレーキのテクノロジー・規格と選ぶ際のポイント
ワイヤーを引くだけの機械式ブレーキと違い、油圧ディスクブレーキは様々な規格やメーカーごとのテクノロジーがあります。今回は、シマノの油圧ディスクブレーキのテクノロジー・規格をピックアップ。選ぶ際のポイントを紹介します。
公開日: 2022/07/26
エントリーからミドルクラスのディスクロードに標準装備されるフルクラム Racing DB 900とRacing DB 800。両者の違いをまとめました。
この記事の目次
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フルクラム Racing DB 900とRacing DB 800は、どちらもフルクラムが完組ホイールとして自転車メーカーに納品している「OEMホイール」と呼ばれるホイールです。メーカーへ販売するのになので、一般向けへの販売はありません。
どちらもアルミで重量があるホイールのため、エントリー〜ミドルクラスのディスクブレーキロードバイク、グラベルロードバイクに標準装備されることがあります。
まずはフルクラム Racing DB 900のスペックを見てみましょう。
項目 | Racing DB 900 |
---|---|
ブレーキタイプ | ディスクブレーキ |
対応タイヤ規格 | 700C / 650B |
重量 | 1950g / 1870g |
リム素材 | アルミ |
リムハイト | 22mm |
リム幅 | 23.8mm |
リム幅(内側) | 19mm |
タイヤサイズ | 23C〜40C |
フロントスポーク数 | 28 |
リアスポーク数 | 28 |
スポーク素材 | ステンレススチール |
ニップル素材 | 真鍮 |
フロントエンド規格 | 100mm スルーアクスル(12mm) |
リアエンド規格 | 142mm スルーアクスル(12mm) |
フリー規格 | シマノ、SRAM、カンパニョーロ |
参考:Racing 900 DB 700c/650b | Fulcrum Wheel
続いて、フルクラム Racing DB 800のスペックを見てみましょう。
項目 | Racing DB 800 |
---|---|
ブレーキタイプ | ディスクブレーキ |
対応タイヤ規格 | 700C |
重量 | 1960g |
リム素材 | アルミ |
リムハイト | 33.7mm |
リム幅 | 24.1mm |
リム幅(内側) | 19mm |
タイヤサイズ | 23C〜40C |
フロントスポーク数 | 28 |
リアスポーク数 | 28 |
スポーク素材 | ステンレススチール |
ニップル素材 | 真鍮 |
フロントエンド規格 | 100mm スルーアクスル(12mm) |
リアエンド規格 | 142mm スルーアクスル(12mm) |
フリー規格 | シマノ、SRAM、カンパニョーロ |
参考:Racing 800 DB | Fulcrum Wheel
次に、両者の違いをスペックで確認します。
項目 | Racing DB 900 | Racing DB 800 |
---|---|---|
ブレーキタイプ | ディスクブレーキ | ディスクブレーキ |
対応タイヤ規格 | 700C / 650B | 700C |
重量 | 1950g / 1870g | 1960g |
リム素材 | アルミ | アルミ |
リムハイト | 22mm | 33.7mm |
リム幅 | 23.8mm | 24.1mm |
リム幅(内側) | 19mm | |
タイヤサイズ | 23C〜40C | 19mm |
フロントスポーク数 | 28 | 28 |
リアスポーク数 | 28 | 28 |
スポーク素材 | ステンレススチール | |
ニップル素材 | 真鍮 | ステンレススチール |
フロントエンド規格 | 100mm スルーアクスル(12mm) | 100mm スルーアクスル(12mm) |
リアエンド規格 | 142mm スルーアクスル(12mm) | 142mm スルーアクスル(12mm) |
フリー規格 | シマノ、SRAM、カンパニョーロ | シマノ、SRAM、カンパニョーロ |
フルクラム Racing DB 900とRacing DB 800の大きな違いは、
の3点です。それ以外は両者で共通です。
サイズについては、Racing DB 900にはロード標準の700Cだけでなくグラベルや27.5インチMTBで定番の650Bサイズがラインアップされています。Racing DB 800は700Cのみです。
リムの違いについては、Racing DB 900がリムハイト22mmのいわゆる「ナローリム」、Racing DB 800がリムハイト33.7mmで「セミディープリム」となります。
両者はリムハイトが13mmも違いますが、重量差はわずか10gとなっており、Racing DB 800が優秀と言えます。同等重量でもリムハイトが高いほうがエアロ性能も高くなるため、中古市場でもRacing DB 800の方が高値で取引されています。
フルクラム Racing DBシリーズは、リムのデカールに数字が入っているのがほとんどなので、見分けは簡単です。
Racing DB 900には型番から取った「9」が大きくプリントされており、Racing DB 800の方はグレーで大きく「8」とプリントされた上に白フォントで「800」とプリントがあります。
Racing DB 800はデカールの向き次第で見分けにくいですが、よく見れば800の数字がわかるでしょう。
また、両者の大きな違いはリムハイトでもあるので高ければ800、ナローなら900という見分けも出来ます。
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