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自分に合ったロードバイク・クロスバイクのサドルの選び方
更新日: 2022年6月16日
公開日: 2020年10月20日
サドルによって快適性や走行性能が変わってくるのがロードバイク・クロスバイク。自分に合ったサドルの選び方をまとめました。
この記事の目次
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サドルを買う前に確認したいこと
正しい乗車姿勢で乗れているか?
ロードバイク・クロスバイクなどのスポーツ自転車のサドルは、一般的なシティサイクルと違ってクッション性が少ないものが多く、シティサイクルのような乗り方を長時間していると当然お尻が痛くなってきます。
お尻が痛いということはそれだけ重心がお尻に偏っているということでもあります。ロードバイクでは正しい前傾姿勢ができると体重が「手・足・お尻」の3点にうまく分散されて痛みを感じにくくなります。
ですので、乗り方が極端に悪い場合は、サドルを交換してもそこまで痛みが改善されないこともあるため、一度、自分の乗車した状態を撮影してみて、しっかりと前傾姿勢が取れてるかをチェックしましょう。
サドル位置の調整もしてみよう
ロードバイク・クロスバイクのサドルは、サドル自体の交換でも乗り心地が変わりますが、サドルの位置を最適化するだけでもかなり乗り心地が変わります。
自分でサドルの交換をしてみるとわかりますが、ロードバイク・クロスバイクのサドルは、前後だけでなく傾きまで細かく調整ができます。
スポーツバイク専門店で購入した場合は、個人に合わせてサドルの位置を調整してくれることがありますが、一般的な自転車屋さんの場合はそこまでしてくれることは少ないので、サドルが自分に合った場所に調整できていないケースが多くあります。
まずは、サドル位置を調整することで、お尻の痛みを軽減できるか、しっかりとパワーが伝わるようになるかを試してみましょう。
サドルを交換することで改善できること
お尻の傷み
ロードバイク・クロスバイク初心者の方がサドルを交換する理由の多くがお尻の痛みの軽減です。
お尻の痛みは大きく分けて2つ、
- 骨盤の傷み
- 股(男性なら前立腺、女性ならデリケートゾーン)の傷み
ですが、ここはサドルの素材(座面、レール、ベース)や形状によって傷み方が異なるため、大きく痛みを軽減できることおもあれば、全く改善されないこともある難しいポイントです。
特に女性の場合、サドルが合わないとデリケートゾーンの痛みでロードバイクに乗ることすら嫌になってしまうほどなので、女性専用のサドルから選ぶのがポイントです。
ペダリングパワー
ロードバイクの中級者・上級者がサドルを交換する際に重要視するのが、ペダリングをしっかり行えるサドルを選ぶこと。
ロードバイクは、上手な人ほど「お尻」や「太もも」で走ると言われているため、そこに接触するサドルの素材や形状は、ペダリングパワーを引き出すために重要なパーツです。
自分に合うサドルであれば違和感なくスムーズにペダリングが出来ますが、合わないサドルだと「足が回しにくい」「跳ねる感じがする」といった違和感を感じます。
自分に合うペダリングのしやすいサドルを探すのは長い道のりになることもありますが、ベストサドルを見つけると驚くほどペダリングがしやすくなります。
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サドルの選び方のポイントは3つ
ロードバイク・クロスバイクのサドルを選ぶ際のポイントは、
- 素材
- 形状
- 重さ
の3つです。
サドルを選ぶ際に覚えておきたいのは「サドル選びに正解はない」ということです。お尻の大きさや骨盤の形は、個人個人で全く異なるので、ネットや書籍でオススメされているものが自分に合うとは限りません。こればかりは色々試して見るしかありません。
座面の素材選び
ロードバイク・クロスバイクのサドルは、座面の素材によってライド時の感覚が全く異なります。
サドルに使われる素材は主に、「カーボン」「ゲル入り」「合皮」の3つメインです。
素材 | 重量 | 衝撃吸収 |
---|---|---|
カーボン | 軽い | ない |
ゲル入り | やや重い | あり |
合皮 | やや重い | あまりない |
お尻の痛みを軽減させたいならゲル入りサドルがベストですが、どうしても重量が重くなってしまう(300g台後半くらい)のと、そこまでお尻の痛みが軽減されないことも多いので、本格的にロードバイクに乗る人はパッド入りのサイクルパンツを履くの一般的です。
一方、サドル交換によって軽量化をしたいのであればカーボンサドル一択。カーボン製品のサドルなら重量が100g台後半のものもあるため、カーボンサドルに交換するだけで200g以上軽量化ができるケースもあります。
ただ、座面がカーボン製のサドルは、クッション性が0なのでお尻が痛くなりやすいのがデメリット。そのため、カーボンサドルを装備するなら、パッド付きのサイクルパンツでクッションを代用することになります。その意味では本当に軽量化が出来ているかはやや微妙なところです。
合皮のサドルはクラシックスタイルでスポーツバイクらしからぬ見た目が特徴ですが、ベースがスチールのことがほとんどなので、重さ的にはゲルタイプとあまり変わりません。
サドルレールの素材選び
ロードバイクやクロスバイク特有のお尻の痛みで悩んでいる方は、路面からの衝撃を緩和するためにサドルレールの素材に拘ってみるのもアリ。
サドルレールの素材は、
- スチール
- クロモリ
- カーボン
が多く、下に行くほど値段も高いですが衝撃吸収性能が高くなります。
高価なサドルはサドルレールの素材をしっかりと表記しているので、路面からの衝撃を緩和したいのであれば、レース素材に注目してみると良いでしょう。
形状・サイズ選び
サドル選びでは自分のお尻にフィットする形状・サイズを(縦・横)選ぶことも大事です。
サイズでは「先端の長さ」と「末端の広さ」を確認します。先端の長さは前傾姿勢での安定性に直結し、末端の広さはフラットバーを持つスタイルでの安定性に繋がります。お尻の幅が広い方は、末端の広いものを選ぶのが良いでしょう。
形状は、基本的にはフラットタイプのものが多いですが、高級モデルだとお尻に形に合わて湾曲しているエルゴノミクス形状になっているものもあります。後者の方がメリットがあるように思えますが、自分のお尻に合って湾曲していないと違和感になるだけなので注意しましょう。
また、男性の場合は特にサドルと股間が擦れて痛くなることがあります。そうした場合にはサドルの真ん中に穴が空いているタイプを選ぶと良いでしょう。痛みを我慢すると男性の場合は前立腺がんに繋がる可能性も指摘されています。
サドルメーカー
しっかりとしたサドルを選ぶと、よりライドが快適になります。自転車のサドルを製造しているメーカー製の中でも、著名なメーカーをまとめました。
- シマノ
- fi’zi:k(フィジーク)
- SPECIALIZED(スペシャライズド)
- SELLE ITALIA(セライタリア)
- SELLE SANMARCO(セラサンマルコ)
- PROLOGO(プロロゴ)
- ASTUTE(アスチュート)
- BONTRAGER(ボントレガー)
- BROOKS(ブルックス)
- WTB
どれもお値段はしますが、性能が高いものが多くなっています。
自分に合ったロードバイク・クロスバイクのサドルの選び方を見てきました。
プロ選手ですら、自分にベストマッチしたサドルでないとレースを痛みでリタイヤすると言われているほどサドルは重要なパーツです。
快適性だけでなく走行性能には直結するので、自分に合った調整・交換をしてみてください。