シマノのMTB、ライフスタイルジャンルの新しいコンポーネントグループである「CUES」の、変速段数、パーツラインアップ、従来のコンポーネントとの互換性をまとめました。
自転車のホイール振れ取り台・調整ツールまとめ
公開日: 2023/04/24
ホイールの精度を高めるための専用ツールが自転車のホイール振れ取り台・調整ツール。振れ取り台の選び方や主なメーカーの振れ取り台をまとめました。
この記事の目次
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ホイールの振れ取り台とは?
自転車のホイールの振れ取り台は、ホイールの回転を真円にするために調整する専用ツールです。日本では「振れ取り台」という呼び名が定番ですが、海外では「ホイール調整台」や「ホイールツール」などと呼ばれることもあります。
振れ取り台で行う調整は、
- 回転を真円にする(振れを取る)
- スポークテンションを調整する
という2点です。
なぜホイールを真円にする必要がある?
ロードバイクやMTBなどの自転車ホイールは走りに大きく影響するパーツです。というのも、ライダーがペダルを通じて入力したパワーをチェーンで伝達して、最終的に推進力として路面に伝えるのがホイールだからです。
ホイールでロスが生じると入力したパワーが的確に推進力に変換できなくなります。
また、リムブレーキなどのリムを挟んでブレーキングをするブレーキの場合は、ホイールが振れているとブレーキの「片効き」と呼ばれる現象が発生し、異音やストッピングパワーの減少につながります。
スポークテンション調整の重要性
スポークテンションとは、ハブとリムを繋ぐスポークがどれくらいの張力で張られているかという強さの指標です。
ペダルから入力したパワーがホイールに伝わる時、ホイールはリムが微妙に歪みます(カーボンリムはほぼ歪まない)。リムが歪むとパワーの一部が推進力とならずに逃げてしまうのですが、逆にリムが歪むことでクッション性が生まれて乗り味がマイルドになるというメリットもあります。
こうしたホイールのメリット、デメリットを調整するのがテンション調整で、スポークテンションが高いとリムの変形を抑えて推進力が高くなりますが乗り味が硬く、路面からの振動を身体で受けることになります。
スポークテンションを低くすると、直進性が下がってしまいますが、段差などでの衝撃をタイヤだけでなくリムの変形でも受け止めるため、乗り心地がマイルドになります。
この辺りはバランスが重要となるわけですが、振れ取り台とテンションメーターを使うことで、スポークテンション調整をして好みの乗り味にカスタマイズが可能になります。
振れ取り台を選ぶ際のポイント
精度の高さをチェックしよう
ホイールの振れ取り台に一番求められることは、ホイールを真円にするための精度です。精度が低い振れ取り台では、ホイールを正しく真円にすることが出来ないため、振れをしっかりと取ることが出来ません。
プロユースではメーターを使った1mm未満の調整まで行うことがありますが、ホームユースでも1mm程度まで振れが取れる精度の振れ取り台があると良いでしょう。
振れ取り台の精度の高さを計る明確な指標はないため、購入したユーザーのレビューをチェックして、きちんと精度が出ているかをチェックしましょう。
対応するリムサイズ、ハブの規格に注意しよう
一言に自転車のホイールと行っても、リムサイズやハブの規格は様々です。自分のホイールが使えるのかどうか、購入前に対応するリムサイズ、ハブの規格を必ずチェックしましょう。
特に注意したいのがハブの規格で、安い振れ取り台は、現行のロードバイクやMTBの主流なハブ規格である「スルーアクスル」とワイドなエンド幅に対応していない場合があります。
特に、MTB用のホイールで使う場合は、リアエンドがBoost規格の場合は148mmの幅に対応する必要があるため、要注意です。
振れ取り台の主なメーカー
Park Tool
プロショップ用の自転車工具を販売するアメリカのメーカー。ほとんどのプロショップで使われている振れ取り台は、Park Tool製でしょう。
プロが使う前提のため精度が非常に高いだけでなく、様々なホイール規格に対応する「万能さ」、プロが効率よりく使うための機能が揃った「使いやすさ」も兼ね備えた振れ取り台です。
Park Toolの振れ取り台は、最上位グレードのTS-4.2、ミドルグレードのTS-2.3、ホームユースの廉価版のTS-8の3種類があります。
製品名 | メーカー | 定価 | 対応ホイールサイズ | 対応シャフト | 対応エンド幅 |
---|---|---|---|---|---|
TS-4.2 | Park Tool | ¥103,400 | 16~29インチ | クイック スルーアクスル |
75~250mm |
TS-2.3 | Park Tool | ¥68,400 | ~29インチ | クイック スルーアクスル(アダプタ) |
~200mm |
TS-8 | Park Tool | ¥34,870 | 16~29インチ | クイック スルーアクスル(アダプタ) |
~170mm |
PWT
高品質な工具を格安で提供する株式会社PWTも振れ取り台を製造しています。
Park Toolの上位グレードの振れ取り台とほぼ同じ機能で2万円を切るPWT-WTS12が定番で、ホビーユースでは十分な振れ取り台です。
製品名 | メーカー | 定価 | 対応ホイールサイズ | 対応シャフト | 対応エンド幅 |
---|---|---|---|---|---|
PWT-WTS12 | PWT | ¥17,800 | 20~29インチ | クイック スルーアクスル |
~190mm |
MINOURA
ローラー台などで有名な日本メーカーMINOURAも振れ取り台を製造しています。1万円未満でセンターゲージまでついてくるFT-1、独創的な形状でプロユースを見込んだFT-500 PRO、FT-500 PROのホームユース版であるFT-50の3種類があります。
製品名 | メーカー | 定価 | 対応ホイールサイズ | 対応シャフト | 対応エンド幅 |
---|---|---|---|---|---|
FT-1 | MINOURA | ¥14,740 | ~29インチ | クイック | 85~135mm |
FT-50 | MINOURA | ¥20,680 | ~29インチ | クイック スルーアクスル |
~148mm |
FT-500 PRO | MINOURA | ¥53,900 | 16~29インチ | クイック スルーアクスル |
~197mm |
Linelife
自転車海外通販サイトWiggleのPBラインであるLinelifeも安価な振れ取り台を製造しています。
Park ToolやPWTの上位グレードと似た形状のX-Tools Pro Mechanicと、安価なX-Tools Home Mechanicの2種類で、どちらも実売で1万円前後で購入可能と非常にコスパが高い振れ取り台です。
製品名 | メーカー | 定価 | 対応ホイールサイズ | 対応シャフト | 対応エンド幅 |
---|---|---|---|---|---|
X-Tools Pro Mechanic ホイール調整スタンド | Linelife | ¥20,800 | 16~29インチ | クイック スルーアクスル |
~145mm |
X-Tools Home Mechanic ホイール調整スタンド | Linelife | ¥12,800 | 16~29インチ | クイック | ~135mm |